いっそ、殺してくれ【伊黒小芭内】

吸収エンド ページ16

A「鬼に…ですか……ふふ、今は全てがどうでも良いですから、そういうのも、ありなのかも知れませんね」




今日の私は、どうにかしてる


どうにかしているからこそ、その場の判断で鬼になるなどという愚かな考えはしない。


でも、死んでいいかもしれないなんて思う



A「鬼になるのはお断りしますが…私のこと、殺していただけます？」


童磨「うん！いいよ！骨まで残さず、美味しく頂いてあげるね！」


A「……お願いします」


にっこりと微笑んで私を苦しめないようになどと情けをかけて首を飛ばした鬼。


これで楽になれる、開放される



でも、1つ心残りがあるとするなら…




最後に見る顔は、伊黒さんが良かったな…




叶わない願いを胸に留めたまま、私は永遠の眠りにつくのだった


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伊黒side

Aが任務に出て、上弦の弐に破れてから早1年。


今はこの世界に、鬼はいない。


鬼頭の無惨を討伐し、全ての鬼が消えたからだ




あいつには…Aには、最後までキツく当たってしまったのを、今でも後悔している



Aが亡くなり、急遽行われた柱合会議が終わったあとに、宇髄に般若のような喧騒で叱られたことは忘れられない


宇髄『あいつはなぁ！ド派手にお前のことを好いてたんだ！迷惑になるから冷たくされても自分が耐えればいいんだって最後まで言ってたんだよっ！あいつの気持ち、少しでも考えたことあったのかよおめぇは！』



…あいつの気持ち、か



そんなこと、考えたこともなかった


ただ単に、甘露寺に関わって欲しくないがために、俺自身が冷たくしていた


甘露寺は気にせず、優しく、友として接していた。Aは甘露寺に対して少し身構えていたが、きっとそれは、俺にまた何か言われたら…と考えていたのかもしれないな




……すまなかった、A。



あの世では、幸せにやってくれ



そう心の中で呟き、Aの墓場を去った





ーいっそ、殺してくれ 吸収エンド(TRUE END)ー

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