想像とのギャップ ページ12
・
シューズが床に擦れる音。
ボールが跳ねる音。
そして、目の前には青葉城西のバレー
嗚呼､ここに入学してよかった。
私のやる気は上がる一方……のはずだった。実際はさっきから苛立ちが募るばかり。その理由は。
「及川さん頑張って下さい！」
ギャラリーにいる女子の声がうるさい｡プレーの邪魔になるから出ていって欲しい。それに､
「貴大先輩ナイスで〜す！」
「徹先輩ファイトですっ！」
夏宮さんからも応援という名の妨害がひどすぎる件。あの､仕事は？
「さっきからすげえ顔だけど大丈夫か？」
見かねた矢巾先輩がこちらに来てくれた。
「そんなにひどい顔でしたか？」
「なんか、人生に疲れたような顔だった」
無理すんなよ。と笑う矢巾先輩｡青城ってなんでこんなに良い人ばっかりなんだろう？(夏宮さんを除いて｡)
「大丈夫です」
ありがとうございます。そうお礼を言ってボールを拾おうとすると。
「及川さんナイッサー！」
一際大きな甲高い声が響き、選手がみんなギョッとした表情を浮かべた。
しょうがない、すごい面倒だけど。
「岩泉先輩」
ちょっとギャラリーの人達に注意して来ます。と伝えると申し訳なさそうに
「悪い頼む」
なんかあったら言えよ。と付け加えて練習に戻っていった。
ギャラリーまで登るとさらにうるさくなる声｡
「あの､すみません」
できるだけ落ち着いた声で「選手が練習に集中できないので静かにしていただけませんか？」とお願いすると
「すみません！」
「次は気を付けます」
と素直に謝ってくれる人が多いけど
「はあ？なんでよ」
「私たち及川さんのために応援してるのに！」
物分かりが悪い人もいる。
「選手が練習に集中できないからです」
高校生にもなってなんで分かんないんだろう。頭に血が昇るのを感じながら再度お願いしても、
「つーか、なんでアンタマネージャーやってるのよ！」
「私達だってやりたいのに！」
「ズルい！」
この人たちは私の話になんて聞く耳を持たず一方的に私への僻みを口にしている。
先生呼んでこようかな。とうんざりしていると一人の女子が顔を歪めて私に質問した。
「どんな汚い手使ったの？」
そばにいた人達は口々に「確かに」と同意するような雰囲気だ。
プツリとなにかが切れた。
「ふざけないで下さい！」
切れたのはずっと噛みしめていた私の唇で気付けば私は彼女に向かって声を荒げていた。
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秋暁 - すみません、まだ、パスワードかかっているんですが、どこかに書いてあるんですかね、汗 よみはじめたばかりでして、！すごくいいお話だと思います！ (2021年1月18日 19時) (
レス) id: a154798d09 (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ(プロフ) - uma__0229さん» コメントありがとうございます！続編は今書き直し中です｡今年中には公開予定なので､少しだけ待っていただけるとありがたいです！ (2020年12月7日 21時) (レス) id: 30ec427a94 (このIDを非表示/違反報告)
uma__0229(プロフ) - 今更すみません、続編を見たいのですがパスワードが分からなくて……どこかに書いてあったりしますかね…つい最近初めてよく分からないんですよ… (2020年12月6日 12時) (レス) id: 5892a46a47 (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ(プロフ) - コトさん» コメントありがとうございます！夢主の性格気に入って頂けて嬉しいです！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 30ec427a94 (このIDを非表示/違反報告)
コト(プロフ) - 主人公の性格が好きすぎて一気読みしました！ (2020年8月13日 14時) (レス) id: 4d8ce1f9d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マカロニ | 作成日時：2018年12月16日 19時
