Christmas at the sanctuary!

雪だるまつくろ？ ページ25

「じゃあ、私とリーハ君で大きな雪だるまを作りましょう。
姉さんは雪だるまを作るのが大好きだから、大きいのを作ればきっと褒めてくれるわ」
「へぇ、ユウミさんは雪だるまが好きなんですか？」
「そうよ。明日帰って来て私達の雪だるまを見たら、きっと興奮して『今日は一緒に作りましょう』って言うわ。
……ささ、こんな気難しい人達は置いといて、早く外に行きましょう」

私はリーハ君を促して玄関へ出た。


外は……寒かった。
また雪が降っているし、出て来たのを後悔するくらい。
でも、まだあの二人が現れる気配はないし。
……別に、雪だるまを作って、姉さんに褒められて、あの二人を見返したいっていうんじゃないわ。

今は拗ねてるけど、きっとあの二人は出て来る。
だからその気になるまで、私はこの“雪だるま作りムード”でいてあげなきゃいけないって気がする。

幸い、リーハ君ははあはあ言いながらも張り切って雪玉を作っている。
うん、私も頑張ろう。
私は小さな玉を作って、庭を転がし始めた。
何回か失敗して崩してしまったけど、10分も経つと雪だるま作りのプロになったような気がした。


「ナナミさん、綺麗な雪玉ですね！」
「ふふふ、白くて丸いでしょ。完璧よね！リーハ君のは大きいわね〜！」
「はい！……ユウミさんは喜んでくれるでしょうか？」
「え？あ、多分ね」

そっか。
リーハ君もユウミ姉さん大好き人間だったって事、忘れてたわ。
頑張ってると思ったら、そういう事…………
私は込み上げてくる笑いを抑えきれずに、「クークックック」と魔女のおばさんみたいな声を上げてしまった。

一回笑ってしまうと、もう止められない。
リーハ君は突然笑い出した私を見てギョッとした顔をしてたけど、それがまたおかしくて仕方がない。
私は大笑いした。



その時、玄関の扉が開く音がした。
私が笑いながら振り返ると、ちょこまかとリーオックさんとコノハヅキさんがやって来るところが見えた。

ところが、二人は揃って途中で雪につまづいた。
あ、転んじゃう！

私は出うる限りのスピードで二人のところへ駆けつけた。

が………

二人は地面に倒れる瞬間に、何かよくわからないけど空中で回転して、何事もなかったかのように雪の上に着地していた。

うっそ………

呆気に取られている私の前で、二人は得意そうな顔をした。

「すごいだろ！」
「ぼくたちはぜったいにころばないの！」
「うん、すごいわ」

私は正直に二人を褒めた。

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