ユウミ姉さんがいないと寂しいわ ページ3
「さぁーーーて」
私は腕まくりをした。
何をするかって?
掃除、掃除……の前に、寒いから居間の暖炉に火をつけるのよ。
私はちょちょいと灰をかき出し、火ばしで薪を掴んで暖炉に入れた。
それからマッチを燃やして紙くずと一緒に放り込んだら、すぐに「パチパチ」と良い音を立てて燃え始めた。
これで良し。
だんだん暖かくなるでしょう。
う、うーーんと私は立ち上がって背筋を伸ばした。
姉さんがいろいろしてくれたから、私はいつも通り掃除だけ頑張れば良いのね。
本当に姉さんは美しいしありがたい……
マジで神だわ。
……と、だんだん姉を称える思考に陥って行く自分自身を制御しつつ、私はダイニングルームへと向かった。
いつもはこの時間帯に朝ごはんを食べるのだ。
だけど、そんなにお腹減ってないんだよね。
私は、ガラスケースに覆われた、完璧に用意されている朝食セット……バターロールに紅茶にゆで卵にトマトとレタスの付け合わせにヨーグルトとカットされたオレンジを見ながら、頬杖をついた。
そりゃ、美味しそうですよ……でもやっぱり、姉さんの花の笑顔がないと食欲が落ちるのかな……。
いいや、朝ごはんの前にもう一仕事しよう。
そうだ!
忘れない内に、三階の花瓶の花の世話をしておこう!
私は立ち上がって、ダイニングルームを駆け抜けた。
三階に着くと、ちょうどリーハ君が起きた所だった。
「あ、ナナミさん!おはようございます!」
「おはよう!メリー・クリスマス!」
「そ、そうだ、クリスマスでしたね!メリー・クリスマス!」
まだパジャマ姿のリーハ君は、にっこりと笑う。
すごいなぁ。
あの殺し屋二人にいじめられてなお、このサンクチュアリに踏ん張ってその笑顔か……
それから私はリーハ君と二言三言、「今日は一日ユウミ姉さんがいないんですよ」「えっ!せっかくのクリスマスなのに…残念だなぁ……」「チャリティーのバザーのお手伝いに行ったんですよ」「えっ!ユウミさんはやっぱり素敵な方ですね……」などと言葉を交わし、花瓶の花の世話に取りかかった。
「ふう……」
姉さんほど手際は良くないので、咲き終わった花を取り出すのに少し時間がかかってしまった。
1号室や2号室からはまだ物音がしないので、「リーオックさんとコノハヅキさんはいつ起きるんだろう」と考えていた所為もあるけどね。
だってさ。
リーハ君はもう起きているのにだよ?
二人はあんなにイケメンなのにだよ?((
まだ寝ているとしたら幻滅だよ。
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冷兎 - シャーロックさん» それはない、え、てか二人が言うこと聞くとか明日地球滅亡するの?? (2021年1月31日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» ふふふ、ナイスなのはレイトの絵がすっごくかわいいからだよ! (2021年1月31日 15時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - 姉貴…ここであの絵を取り入れてくんのと青葉入ってくんのナイスすぎる (2021年1月31日 1時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック(プロフ) - 冷兎さん» もうめっちゃくちゃだねwこれが本当のクレイジーDAYS☆ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 9c59d2a140 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - シャーロックさん» あ、俺よりヤバイ人出てきてはるんですけど??え、ちょ、らんn((ナナミぃ!サンクチュアリ燃やして彼女と一緒に日本に帰って来い!! (2021年1月29日 21時) (レス) id: c9ef579e5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャーロック | 作者ホームページ:https://twitter.com/Sherlock_Rio
作成日時:2020年12月22日 22時