【HQ】隣の王様くん【影山飛雄】 (ページ7)

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ピーターパン症候群ページ7

▹▸A

青城の主将と仲良いの？？

まさか清水先輩にそんな質問されるだなんて思ってもなかったから変な汗をかいてしまう。

あれ？

もしかして誤解されてる？

及川さんの所に行くつもりはあんまし無かったけど清水先輩は「行ってらっしゃい」って言ってた。

･･この誤解、解いてた方がいい…と直感で感じる。

A『清水、先輩。私…及川さんとは、そういうのじゃないので…えっと…』

清水「あ、うん。なんかごめんね？」

慌てて弁解するも清水先輩は謝ってくれる。

それが申し訳なくて私がペコペコと頭を下げ謝罪。

それをみた清水先輩がまた、ごめんねと言う。

をしばらく繰り返していた。

A『いや、私が悪いんです！！試合中なのにすいませんっ』

清水「私が行ってらっしゃいって言ったから行ったんでしょ？私が悪いに決まってる。」

A『体験入部の身でありながらホントすいません…』

体験入部と言うと清水先輩は少し寂しそうに笑う。

清水「･･･Aちゃんさ。入部、するの？？」

A『･･･ッ、』

自分の気持ちが分からない。

もう“ バレー”と関わる世界に私の居場所なんてない。

逃げた私に帰る場所なんてない。

ーー水瀬ｻﾝっ！！一緒に練習、しませんか？？ボケェ。

ーーリハビリをしても以前ほどのバレーボールをする事は。選手としては難しい、かと。

ーーAちゃん。

中途半端な気持ちじゃダメなのは痛いほど知ってるから。

清水「澤村や菅原たちは引退しても仕事とか技術とか残せる後輩がいる。でもマネージャーは私1人だから残せる人がいないの。
･････オレンジコート。今の烏野は“ 飛べない烏”じゃない。このメンバーならきっと春高への切符を掴める。

バカだって言われてもいい。

夢の見すぎって言われてもいい。

烏野は上へ行ける。その為にはAちゃんの力が必要だと思う。

Aちゃんがバレーが嫌いとか興味無い事を知ってる前提だけど言わせて欲しい。

マネージャー、やってみない？？

私たちと、春高、行こう。」

ーーーゴッ

ﾋﾟッピーーーー

烏野の未来を照らすような笛が鳴った。

ピーターパン症候群。

なってみるのも良いのかも知れない。