【HQ】隣の王様くん【影山飛雄】 (ページ45)

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夜道って危ないよねページ45

A

月島「嘘でショ？ホントに自覚ないわけ？？」

A『うん。わかんないから聞いてるの。』

山口「えぇ？！」

月島「有り得ない…ほんっと有り得ない…」

山口「ツッキー大丈夫？？」

メガネｸﾝは手に負えないと言ったように額に手を起きため息を着く。

いや、ちょっと待ってよ。

なんで私はメガネｸﾝに絶望されて、触覚ｸﾝに驚かれてるの？

A『…ねぇ触覚ｸﾝ。私ってもしかしなくても馬鹿にされてる？？』

山口「ぇ？触覚？ぇ？俺のこと…？！」

驚いたように私を2度見する触覚ｸﾝ。

揺れる触覚がハンパなく可愛い。めっちゃ可愛い。

月島「気にしないでいいよ山口。この子人の名前覚えるの下手らしいから。」

山口「そうなんだ！…ぁ、でも一応自己紹介？しとくね。
俺は山口忠。ヨロシクね。こっちは月島蛍！」

A『山口君と月島ｸﾝね！おっけ覚えた！よろしくね。』

ニッコリ笑うと山口君もニッコリ笑い返してくれる。

あー。可愛い。

月島ｸﾝからの謎の精神的ダメージ(仮)を受けて疑問と傷の残る心が山口君のスマイルに癒されているとポンと肩に誰かの手が置かれる。

A『ぁ！清水先輩！すいません！今行きます…！』

清水「そんなに慌てなくても大丈夫だから。帰り遅くなるよ〜って言おうと思って。夜道は危ないからね。」

気を付けてねと微笑んでみせる清水先輩は美しい。

優しすぎる。

西谷「なにっ？！さすが潔子さんっ…そんな所まで気を使って下さるなんてっ！！」

田中「容姿だけでなく中身まで美しい。心まで美しいっ！
さすがッス！！」

･･････。

清水「…ね。」

A『ハイ。わかりました。』

天井へと拳を高らかに上げて悶える(？)2人を一瞥する清水先輩。

なんとなく、説得力があるようなないような…

苦笑いをしてスコアノートや今日の練習試合のノートたちを片付ける。

そっか。

これからこのノートの白紙のページが努力で埋まっていくんだ。

悔しさも喜びも辛さも楽しみも笑顔も

ぶつかり合いも嬉し涙も悔し涙も。

全部全部ちゃんと残ってく。

【烏野高校排球部】

表紙の文字を左手でなぞる。

繋心「オイA！何ボサっとしてんだ！早く片付けろ〜」

『はーい』

私の心にもきっと夜明けは訪れる。