エースに道をつくる ページ44
日向
影山と奥村サンのハグ?を見てしまい試合の興奮で高揚した気分と熱が更に上がる。
慌てて2人から顔を背けると俺の視界には、
今日帰ってきてくれた頼もしい憧れのエースの背中が見えた。
やっぱりエースはたまらなくカッコイイ。憧れを捨てることなんて出来ない。
ずっとーー
小さな電気屋のテレビ越しにみた
あの背中に憧れてしまったから。
小さな巨人。
俺はエースじゃない。
けどーー
俺には俺にしか出来ないことがあるから。
日向「アサヒさんっ」
東峰「?うん?」
ずっと憧れ追いかけて来たエースになれないのは悔しい。
技術だって身長だって戦術だって努力だって
まだまだ足りない。
日向「俺はエースじゃないけど…
エースの前に道を作ることはできます。
最強の囮になります…!!」
あっ、かっ影山のトスがないとできないけど…
だから…
えーっと…
「頑張ってください!」
・・・は違うかな・・・
「頑張りましょう!」
・・・はなんか生意気な感じだ・・・
日向「えーと…あ〜〜〜う〜〜」
上手く言葉にできない自分のちっぽけな脳みそが悲しい…
頑張れ!…じゃなくて…ファイト!…でもないし…
頭を必死に回転させる俺に、さっきまで驚いていたアサヒさんはニッコリ笑ってみせる。
??
東峰「エースってさ。大抵
日向「?はい」
東峰「3枚ブロックをブチ抜けるとか大事なとこでトスが集まるとか。それは確かにエースの役目だけど…あんな風にセッターに言わせられるっていうのもとんでもなく凄いことだと思うよ。」
??
東峰「えーっと・・・だから・・・あの〜なんだ」
思わず首を傾げるとアサヒさんは慌てて、大きくガッツポーズを作り笑って見せた。
東峰「どんな呼び名でもポジションでも敵チームに一番恐れられる選手が一番カッコイイと思わないか?「あの
?!
めっちゃカッコイイ!!
大きく頷く俺にアサヒさんは満足そうな顔をすると、スっと真剣な顔付きになる。
東峰「負けないからな」
日向「オス!!!」
まだまだ
始まったばっかりだ!!
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年10月1日 20時