今はくっついてたい ページ41
▹▸A
25ー18
勝者ー烏野町内会チーム。
復活した東峰さんや、安定の菅原さん、西谷さんの守り。
大人の力と圧倒的な技術。
時刻はもう8時を回っていた。
青春だの厨二病チックな事をイジられつつも、褒められかなり上機嫌な烏野。
繋心「・・・とにかくっレシーブだ!それができなきゃ何も始まんねぇ。明日からみっちりやるからな!!」
「「「「オース」」」」
「あざしたー!!」
「「「「したーーっ!!!」」」」
繋心「おう。ストレッチサボんなよ〜」
その言葉を合図にストレッチをする人、
今日の試合を振り返る人。
アドバイスや教えを乞う人。
それぞれだったけどみんな真剣で楽しそうな表情をしてる。
清水「奥村ちゃん。そろそろ片付けよっか。」
A『はい。』
スコアボード片手にドリンクボックスを指差す清水先輩に返事をして歩き出すと、菅原さんと話していた影山とパチッと目が合う。
??!
何だか恥ずかしくて慌てて目をそらすと、不意に手首を引かれる。
影山「あの…っ」
A『…ハイ…??』
手を引かれた方を見れば影山が居て。
視線を泳がせながら頬をかいていた。
影山「どう、でしたか?」
試合…と小さく吐き捨てるよう言うと
私の目を覗き込んでくる。
A『影山クンは…どうだった??』
態と質問を質問で返すと、影山は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしてから嬉しそうにコートを見詰め、試合の時の感覚を思い出してるのかキラキラと目を輝かせた。
影山「最高…でした。トス上げんの楽しくて。
東峰さんもキャプテンも菅原さんも凄くて。
町内会チームのブロックもサーブも。
日向は…その…ムカつくけど…ボケェ」
A『そっか。』
私には影山がすごく輝いて見えたよ。
もう孤独の王様なんかじゃない。
前の私、水瀬Aがいないように。
前の影山はいないんだ。
今は今。
A『ありがとう。私も楽しかったよ。』
にっこり笑って見せると影山もパァっと顔を輝かせ笑ってみせる。
それから影山はいきなり、スミマセンと謝ると掴んでいた腕を引き私の鎖骨辺りに顔を埋める。
?!
影山「今だけでいいんで…くっついてたいッス…」
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年10月1日 20時