返り咲け ページ35
西谷
「もう1回打ちたいと思うよ。」
言いたいことは山ほどある。
けど
今は。
西谷「それが聞ければ十分です。」
おかえり。旭さん。
ふぅーーーー
俺の仕事はただひたすら''繋ぐ''こと。
''空''はスパイカー達の領域で
俺はそこで戦えないけど
壁に跳ね返されたボールも
俺が繋いでみせるから
だから…
西谷「だからもう1回 トスを呼んでくれ!!エース!!!」
掌一枚
厚さ約2cm
おそらく同世代の連中と比べても
ひと回り小さな 手
このボールと床の間の''2cm''が
エースの命を
繋ぐ
ーーーーーーー
ーー東峰
「オーライ!」
素早くボールの落下地点を予測して走るスガ。
チラッと俺に視線を走らせるも苦しそうな表情を見せる。
スパイクが打てるのはトスが上がるから。
トスが上に上がるのは
そのスパイクを打つのは俺だけじゃない。
皆がそれぞれの仕事をしてたのに
俺はーーーー
東峰「
お前のトスを打たせて欲しい。
どこまでも優しくて丁寧で
考え抜かれたスパイカーを支えるトスを。
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年10月1日 20時