【HQ】隣の王様くん【影山飛雄】 (ページ30)

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ありがとうを君にページ30

影山

A『うん。ありがとう。』

心配する俺に含羞んで見せた奥村ｻﾝの笑顔に心臓の鼓動が早くなる。

ウッスと短く返事をすると、奥村ｻﾝはえへへと笑ってみせた。

その笑顔は綺麗な花みたいだった。

A『…メガネｸﾝも…ごめんね。』

月島「…っ僕は別に。君は悪くないデショ。」

山口「良かったねツッキー！！仲直りできて！」

月島「うるさい。山口」

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放課後

清水さんの後ろに少し隠れながら奥村ｻﾝがキャプテンと何か話しをしている。

なに話してんだ？

こまった表情が徐々に笑顔に変わる。
キャプテンも嬉しそうに大きく笑って見せた。

澤村「集合！！」

「「「「「「「ウッス」」」」」」」

澤村「奥村ちゃんから話があるそうだ。」

どうぞ。と促された奥村ｻﾝはまた困ったような表情を浮かべ目を伏せる。

A『えっと…まずはごめんなさい。

いっぱい迷惑かけたり逃げたりして。

マネージャーの件。私なりにちゃんと考えます。

正直、最初は真剣にバレーをしてる皆さんをバカにしてた。

たかが部活。特別強くもなければ特別弱いわけでもない。

人数もそこそこだし監督も不在だし。

･･･でも。

青葉城西との練習試合をみて心がギュッてなりました。

皆さんが凄くキラキラしてて。

まだ私はバレーが好きなんだって。

バレーと向き合おうって思えました。

私の答えが出るまで待ってて欲しいなんて言いません。

ただ謝りたかったのとお礼が言いたかったんです。

ありがとうございます。』

澤村「よしっ！！改めてよろしくな奥村ちゃん。」

菅原「いいな〜人数増えると賑やかになるもんな！」

田中「うっしゃ！！女子マネが2人も！！」

西谷「やったな！龍っ！！」

日向「良かったな影山！」

影山「うっせえ！日向ボケェ！」

日向「いったぁ！！やったなバカゲヤマ！！」

ウザイ日向をぶん殴ったのは照れ隠しだった。

月島「･･･結局、君は水瀬Aなの？？」

部員に囲まれ照れ笑いを浮かべる奥村ｻﾝは一瞬曇った顔を見せたものの悪戯をする子供みたいにニッコリ笑って見せた。

A『…えっとね。秘密。』

その笑顔をみて胸が暖かくなるのを感じた。