学ランってカッコいい ページ20
A
あまりの煩さに体育館の大きなドアの前で清水先輩と2人、足を止める。
西谷「女子の制服が好みだったからだ。 凄く!」
・・・・・・・・・・・・。
西谷「もちろん女子自体も期待を裏切らなかった!
それに!なんつっても!」
・・・・・・・・・。
西谷「男子が学ランだからだ!!黒のな!!
学ランかっけぇだろ!
俺 中学がブレザーでよ〜学ランにすげえ憧れたんだよ〜!
茶とかグレーじゃなく黒な!」
田中「わかる!」
西谷「な!そしたら烏野は黒学ランだし女子も制服カワイイし家も近いし迷わず決めたね!」
・・・・・・・・・。
清水「・・・キリないから、入ろっか。もし何かあっても相手にしなくて大丈夫だから…うん。」
A『…ハイ…』
実は私も学ランがカッコいいと思ってたなんて言えない…
・
西谷「あ!!!!潔子さぁ〜ん!!!
貴女に会いに来ました 潔子さぁ〜ん!!!」
田中「あっ待てこんニャロッ」
重たい体育館のドアを開けた清水先輩の後に続くと突然、
ドドドドドと大きな足音と共に雄叫び(?)が聞こえる。
清水先輩目掛けて走ってきた人はめっちゃ高く飛んでいた。
「相変わらず嵐の様だな・・・」
「ゲリラ豪雨・・・」
「・・・・・・」
澤村「ハハハ!喧しいだろ!・・・・・・でも」
その人を騒がしいモノに例えるみんなを見てキャプテンは楽しそうに笑い、真剣な目付きを見せる。
澤村「プレーはびっくりするくらいーーー静か」
??
私はその人のプレーを見たことないからなんとも言えないけど、オレンジ君と影山は納得したように頷いてた。「アレは西谷。2年だよ。」と清水先輩がコソッと教えてくれた。
体育館シューズへ履き替え靴紐を結んでいると、騒がしい人はゆっくりと嬉しそうな、楽しそうな顔で辺りを見回す。
西谷「ーーで 旭さんは??戻ってますか??」
??あさひ??
あさひサンを知らない1年ズはポカーンとなる。
それに対して2、3年生の空気が重くなるのを感じる。
澤村「・・・・いや。」
菅原さんもキャプテンも苦しそうな顔をしていた。
西谷先輩の顔から笑顔が消える。
西谷「ーーあの根性無し・・・!!」
あの楽しそうに嬉しそうに笑う笑顔は怒りと悔しさに変わっていた。
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作者名:ツナ缶本仕込み | 作者ホームページ:http://@ya love
作成日時:2021年10月1日 20時