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敦「(ウイルスが消えた……皆の作戦が成功したんだ。
でも……)」
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国《ドストエフスキーがいない?》
敦「えぇ、何処にも」
国《だが、逃走車や戦車、ヘリにも結局奴はいなかった。
未だ潜窟内に居るとしか考えられんぞ》
その時、芥川と敦が倒したゴンチャロフが不適に笑い始めた。
芥「何が可笑しい」
ゴ「幸福だからです。貴方は違うのですか?」
芥「幸福など要らぬ。貴様こそ何故この状況で笑える?」
ゴ「私は不幸を感じる脳部位を主様に切除して頂いていますから」
芥「!」
ゴ「人間は理解出来ぬものを恐れます。
ですが幸福は、理解出来ぬモノの超越に身を差し出し、委ねる事でしか得られません。
貴方方がここに来た事自体が、主様を理解出来ない下位存在である証。
「この潜窟を制圧すれば主様を捕えられる」と、誰が一度でも保証しましたか?」
芥「…………
真逆……」
芥川はゴンチャロフの言葉に一つの結論に辿りつく。
芥「最初から……此処を訪れてすらいない……だと?」
ゴンチャロフは不気味な笑みを浮かべながら芥川を見ていた。
芥「あり得ぬ、此処には外への回戦が無い。
携帯電話通信も電潜能力で監視中だ。外からでは此処の指揮が出来ぬ」
ゴ「音楽ですよ」
芥「何?」
芥川は予想外の回答に再び目を見開いた。
ゴ「ありふれたラジオ番組への楽曲リクエストが、命令の符丁となっているのです。
空中を飛び交うラジオ短波の、しかもごく平常の番組から我々への対話を読むのはいかなる電潜や『超推理』にも不可能」
ゴンチャロフは勝ったと云わんばかりに高笑いをあげた。
芥「最初から……我々は敗れていた……?」
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咲楽 - 更新頑張ってください (2018年9月11日 19時) (レス) id: 08df1a568e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2018年8月17日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月17日 15時