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220. ページ21

フョ「安心してください。急所は外させました。



その方にはマフィアとの衝突を報せる役がありますから」




『マフィアとの衝突ですって……?』




Aはフョードルの云っている事の意味がよくわからなかった。




太「君と私は……同類だと云ったね」




太宰が体を起こそうとするのをAが優しく支える。




太「確かに同類だが、一点だけ違う



……確かに人は皆罪深く愚かだ。



だからいいんじゃあないか」




太宰は微笑んでそう云った。




『太宰さん、もしかして……』




フョ「貴方……狙撃手の存在を知っていましたね?



その上で情報を得るためわざとここへ……」




太「『本』の正体は、一冊の小説だ。書いたことが真実となる、白紙の文書学」




フョ「えぇ、ぼくはその本を使って、罪の_____



異能者のない世界を創ります」




太「やってみ給えよ______やれるものなら」




その時、路地裏の入口付近から国木田と敦の声がした。




国「太宰!A!何処だ!?」




敦「姉さん!」




フョードルは踵を返して背を向けた。




フョ「では、いずれ、『約定の地』にて」




そう云うとフョードルは姿を消した。




その入れ替わりのように国木田と敦がやってくる。




国「太宰!」




敦「姉さん!大丈夫だった?」




『私は平気……でも太宰さんがっ』




国「とりあえず救急車を呼ぶ。Aは太宰と一緒にいろ」




『わかりました……』




太「参ったね……これじゃあ、君の恋人として格好がつかないじゃないか……」




『何莫迦な事言ってるんですか!



お願いですから、心配させないでください……』




Aは太宰の傷口に触れないよう、体を支えた。




その腕は震えていて、顔を見れば今にも泣き出しそうだった。




太「ごめんよ……大丈夫だから」




太宰は擦れた声でそう云い、Aの頭を撫でた。




それから、太宰は救急車に運ばれ、Aはずっと太宰に付き添っていた。

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咲楽 - 更新頑張ってください (2018年9月11日 19時) (レス) id: 08df1a568e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2018年8月17日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月17日 15時

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