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「 アズール」

「 はい」

「 …………近くね?」



***



「 器?」

「 そ。魔力を保持している器。これはあくまで俺の予想だけど、お前の体内の魔力が殆ど残っていなくて今貯めている状態ってワケだ」



アズールに任せっぱなしなのもどうかと思い、身体の仕組みに詳しい保健室の先生に聞いたところこんな答えが返ってきた。つまりは、俺は今魔法が使えない?

試しにマジカルペンを振りかざしたところ手中で炎が燃え上がる。いや、魔法は使えるようだ。



「 俺、人魚の身体にはそこまで詳しくないが、検査の結果異常も無いし……お前、変身薬以外になにか飲んでるんだよな?」

「 それも最近は飲んでない、効果が無いからな」

「 ん〜……ワニの姿に戻れるようになるには身体の毒素が全部抜ききった上で魔力を補充すればいいけど……誰か魔力恵んでくれるやつとかいないのか?」



魔力を恵んでくれる相手……ねえ。



「 ……いま、なんて言いましたか」

「 ワニに戻れるかもしれない可能性見つけた」

「 それよりももっと前の言葉です」



あの保健室の先生曰く、「 取り敢えずクラスメイトとか寮生に頼み込んで血液でもいいからもらって戻れるから試してみろ」とのこと。魔力を込めたお菓子を作れる奴がいるならそれがいいと言われたが、俺の知り合いのトレイ先輩はそこまでは出来ないと思う。



「 やっぱりアズールの指食った方が早そうだな」

「 ……流石に嘘はつかれていないとは思いますが、本当なんですか?ソレ」



大きなため息をつかれたが、どうやら分けてくれるらしい。男になれないんじゃ、とは思っていたがワニに戻れれば十分。



「 ……寝てる間に飲ませている薬で元に戻れない理由は魔力の関係だったとは、盲点だな」

「 ん?なんか言ったか?」

「 いえ。こちらの話です………では」



ナイフも持たずに、自分で皮膚でも噛むつもりか、それとも俺に指を噛ませるのか。動き一つ一つを目で追っていると目線があったアズールが突然顔を赤らめ始めた。

え……どうした?



「 アズール、顔赤いけど熱でもあんのか寝てていいぞ」

「 違います。僕の気持ちの問題です」



突然固まってしまった。はて、どうするべきか。
ジェイドかフロイド、あの二人なら血ぐらい分けてくれなくもないだろし。
こうして冒頭のセリフに戻る。



「 なあ、痛いの怖いなら保護魔法で、」


近いのは唇を奪うためだから、なんら問題はない。

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作品ジャンル:ギャグ
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(プロフ) - 蒼井とーるさん» はじめまして、コメントありがとうございます!夢主イラスト可愛いと言って頂けて嬉しいです( *´꒳`*)ゆっくりではありますが更新頑張ります!ありがとうございます! (2021年12月1日 18時) (レス) id: 1c0863e534 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる(プロフ) - 夢主イラスト、とてもかわよくて推せます!性格も最高に面白くて大好きです!頑張ってください! (2021年12月1日 4時) (レス) @page5 id: f4c569577f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月29日 2時

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