万事屋から忍者に強制転職させられた’延長戦【銀魂×NARUTO】

102話 ページ2

また子供たちを挟んで前を行くさっきの男。





…私はこの景色を知っている。





連れられていく“先生”、




大人たちに押さえつけながらも手を伸ばし
泣き叫びながら追いかけようとする子どもたち。





私の幼少期の記憶、





松下村塾の、記憶。





どんなに時が経っても消えることなく、






悪夢として今までに何度も何度も見せられてきた光景。





貴｢せんせい…｣






分かっている、これは幻術だ









私の過去を見せられている。









そう…分かっているのに手を伸ばしてしまう。









貴｢いかないでｯ！！｣








現実のあの時も
今までの悪夢の中でも
今の幻術でも






変わらない。







私はただ手をのばす“だけ”しかできない、





そして、その手は決して届かない(届かなかった)。









松陽先生の姿が霞んで








真っ暗な世界になった。






そして手を伸ばした先に現れたのは私によく似た女の子。








俯いていて顔はよく見えない、







でもとても似ている。






それでいて、過去の私でもない









｢…て…ょ……代わってよ｣







目の前の少女はゆっくり顔を上げ、









憎悪に満ちた目で見てくる。






貴｢…ｯおま…ぇ…｣







私はこの眼を知っていた。

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