【文スト】一般人の中原です その二

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エリスに半ば引っ張られる形でAも店を転々と回る。

生憎、エリスが回る店は何処も高額な品ばかり。









『ひえぇ……別世界』





「ねぇ、どう？ Aっ！」





『ん、可愛いよ』





「そうよね！ でも、こっちも良いわねぇ……Aはどっちが良いかしら？」





『えっと……俺的には、こっちのシンプルなのも似合うよ』









購入する事は出来ないが、エリスは色んな物を着てみたりと楽し気であった。









「そろそろ次に行くわ。後で取りに来るから取って置いて」





「畏まりました」









店員にそう云ってエリスは再びAの手を引いて店を出る。









『ところでエリスちゃん。そろそろ森医師に連絡しなくて良いの？』





「うん、その内ね」





『その内……』









まだ連絡するのは先の様だ。









「ねぇA、あれは何？」









手を引いていたエリスが立ち止まって指をさした。

見れば、今川焼きのワゴン車が止まっていた。









『今川焼きだよ』





「イマガワ、ヤキ？」









聞き慣れない単語だったようで、エリスが首を傾げた。









『小麦粉の生地を焼いた中に、餡子とかカスタードクリームとかが入った甘い和菓子だよ』





「甘い和菓子っ！」





『食べてみる？』









興味津々にエリスが聞き入っているので、Aが提案した。









「良いのっ！？」









キラキラと目を輝かせて、エリスがワゴン車へ走って行った。



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