栗花落カナヲの妹さん

二十五話　謎 ページ27

作者「今思ったけど番外編のこと忘れてました。キリのいいところで出します」




しいなの放った花弁が蔓まみれになり童磨に絡みつく。

既に身動きできない状況。

童磨の目が点になる。

童磨「これは･････」

しいな『私の術式の最大の特徴は手数が多いこと。流石に予想出来なかっただろうね。蝶花操術・紫陽花』

紫陽花の塊は足元らへんに投げるとみるみる呪力を吸い込んで大きくなる。

蝶花操術・紫陽花とは呪霊の呪力を養分として吸い込む術式。

百合と少し似ているが最大の相違点は紫陽花は呪力を溜めることが出来るということ。

百合はただ単に呪霊から呪力を奪うだけで一定の量まで奪ったら消滅してしまう。

ただ紫陽花は無限に奪い続けることができなおかつ再利用出来る。

紫陽花の方が効果は絶大だがコピーした後に増やすのに呪力を使うため大体は百合を使う。

しいなが紫陽花を使うということはそれだけ追い詰められている証拠。

童磨「血気術・霧氷・睡蓮菩薩･････」

童磨が最後に力を振り絞り技を出す。

しいな『っ･････！ 蝶花操術・霞草』

ブワッと白い花弁が童磨の作った仏像に向かって行く。

ぶつかり合った瞬間に二つとも消え何事もなかったように静寂が響く。

蝶花操術・霞草とは術式などの攻撃に有効でぶつかり合った瞬間にお互い消滅する。

便利だがたくさんコピーする必要があるためしいなが滅多に使わない術式。

童磨は何とか朝顔の拘束から抜ける。

童磨「一旦引く。呪力消費しすぎちゃった」

領域が閉じられる。

童磨もいつの間にか姿を消していて辺りは誰もいない。

しいなは倒れ込む。

しいな『ハァ･････、フゥ･････』

呪力を使いすぎたため疲労感が普段より比べ物にならない。

･････逃しちゃった。

せっかく畳みかけられたのに･････。

でもどうして童磨が呪詛師に･････？

気配は人間、だった･････。

なのに血気術、いや術式が使える･････。

未完成だけど領域展開も使えるみたい･････｡

分からないことだらけ･････。

謎が多すぎる･････。

そんな事より野薔薇や伏黒の応援に行かなきゃ･････。

今こうしてる間に戦ってるかも･････。

虎杖「おい、栗花落！ 大丈夫か！？」

戦闘中じゃない･････。

というか呪霊気配消えてる･････。

野薔薇「うわっ、この怪我で平気なわけないでしょ！」

伏黒「立てるか」

しいなは頷いて立ち上がった。

番外編　鍛錬→←二十四話　童磨

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す