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「……えぇー、これを、ストックホルム症候群と言い…」
教授の話が、呪文にしか聞こえない。
これこそまさに、馬の耳に念仏。難しくて、何言ってるかわからない。
せっかく苦労して入った大学なのに。情けない。
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おかげさまで、前の席のイケメン2人組みをぼー、と見つめるくらいしか出来ない。
「…何、ジミナ。」
「はいはいすみませんー、邪魔しませんー」
2人の会話を盗み聞く。仲良さそ。はは。
いいな。友達。
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まぁ、ピンからキリ。私みたいな落ちこぼれもいれば、彼らみたいに優秀な人もいる。
そんなもんだよな、所詮。
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『……あ、』
やっとチャイム鳴った。さて、終わりか。
荷物を持って、そそくさと席を立った。と、同時に。
隣から、あの、とまたまた控えめに声をかけられた。
『…はい?何でしょう?』
「あの、えっと、」
たどたどした様子で、えっと、を繰り返してる。…名前も知らない彼だけど、内気な人なんだなと思う。
「……あの、僕、ずっと、」
『……はい?』
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「A?何してんの」
彼が何かを言いかけた時。私の肩に、手が置かれた。
振り向けば、そこには、グクが立っていた。
『……あ、グク、』
「もう今日講義ないでしょ。帰ろ。」
『あ、うん、でも、』
強引に手を引かれながらも、さっきの彼の方を振り返る。
何言いかけたのかな。申し訳ないことしたな。
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ちむたろう(プロフ) - さきさん» えぇ、嬉しすぎます!さきさんのストライクゾーンを無事射抜けたようで嬉しいですふふふ!(⌒-⌒)「?」本当に気に入って頂けたみたいで嬉しいです!ありがとうございます.......!! (2020年3月10日 16時) (レス) id: 480aaa9b57 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - ところどころ、「?」につながっているところとかこの犯人が誰かわからない、ちょっと身震いしそうな物語マジでストライクゾーンです。素敵な作品ありがとうございます!!もう私の頭からはストックホルム症候群は離れそうにないです(( (2020年3月9日 22時) (レス) id: 71073e79d4 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたろう(プロフ) - いつきさん» いっちゃん…あんた嬉しい事言って…!!!(誰だよ ありがとう!そんなふうに言ってくれて嬉しい!!更新頑張るよ!最後に言わせて、すき(はーとはーと) (2020年2月18日 23時) (レス) id: 4df5af503c (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - すごい引き込まれています…凄すぎます。毎日毎日更新される通知が来るたび見ています、本当に大好きな小説です…。これからも応援しています、頑張ってください( ; ; ) (2020年2月18日 23時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたろう(プロフ) - さくらんぼさん» さくらんぼさん!『最後の手紙』、大好きです!(●´▽`●)コメントありがとうございます!嬉しいです!ユンギさんですか…!ふふ、最後までお付き合いくださいね(¯v¯)!素敵なコメントありがとうございました! (2020年2月18日 22時) (レス) id: 4df5af503c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:uni x他1人 | 作成日時:2020年2月15日 17時