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「じゃ、俺次講義あるから」
『あ、うん。またね』
そう言ってグクは、さっさと講義室に向かってしまった。
そんなグクを見送りながら、ため息をつく。
『……さてと。』
私もそろそろ行かなきゃ。友達のいない講義室にね。
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『……』
相変わらず、私の隣には誰もいない。
別に友達できないような性格ってわけじゃないはずのにな。こんなんじゃ、大学で青春謳歌するのは無理か。
はぁ、とひとり悲しくため息をついた。
と、その時。
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「……あの。隣、いいかな?」
控えめな声が私を呼んだ。
慌ててばっ!と振り向くと、そこには、その声音通りの、地味な感じの男の子が立っていた。
メガネの奥の目が弱々しく私を見つめ、ぎゅう、とその手はカバンの紐を握りしめてる。
はっ、となって、慌てて隣の荷物をどかす。どうせ来ないだろうから、って荷物置き場にしてた。
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『あ、どうぞどうぞ!』
「ありがとうございます…」
ペコ、とお辞儀したその子が、おずおずと、隣に座る。
おぉ…。大学に入って初めて、グク以外の人が隣にいる。
…何だこの悲しい感想。
とほほ、と笑っていたら、タイミングよくチャイムが鳴り、教授が入ってきた。
そうして、いつも通り、講義が始まった。
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ちむたろう(プロフ) - さきさん» えぇ、嬉しすぎます!さきさんのストライクゾーンを無事射抜けたようで嬉しいですふふふ!(⌒-⌒)「?」本当に気に入って頂けたみたいで嬉しいです!ありがとうございます.......!! (2020年3月10日 16時) (レス) id: 480aaa9b57 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - ところどころ、「?」につながっているところとかこの犯人が誰かわからない、ちょっと身震いしそうな物語マジでストライクゾーンです。素敵な作品ありがとうございます!!もう私の頭からはストックホルム症候群は離れそうにないです(( (2020年3月9日 22時) (レス) id: 71073e79d4 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたろう(プロフ) - いつきさん» いっちゃん…あんた嬉しい事言って…!!!(誰だよ ありがとう!そんなふうに言ってくれて嬉しい!!更新頑張るよ!最後に言わせて、すき(はーとはーと) (2020年2月18日 23時) (レス) id: 4df5af503c (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - すごい引き込まれています…凄すぎます。毎日毎日更新される通知が来るたび見ています、本当に大好きな小説です…。これからも応援しています、頑張ってください( ; ; ) (2020年2月18日 23時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちむたろう(プロフ) - さくらんぼさん» さくらんぼさん!『最後の手紙』、大好きです!(●´▽`●)コメントありがとうございます!嬉しいです!ユンギさんですか…!ふふ、最後までお付き合いくださいね(¯v¯)!素敵なコメントありがとうございました! (2020年2月18日 22時) (レス) id: 4df5af503c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:uni x他1人 | 作成日時:2020年2月15日 17時