体育祭 14 ページ15
保健室はガラリと空いていて、ほっと一息つける。
そう思い保健室に足を踏み入れると、少しだけひんやりとした空気が出迎えてくれた。
「柘榴、どないしたん？」
すぐ背後から、私が保健室に逃げ込んだ原因の人が立っていた。
『北さん。ちょっと気分が良くなくて。』
そう言い近くのソファーに腰掛ける。
暫くの沈黙。それも少なくとも良い方ではない物。
「…さっき俺が連れてったん嫌やった？」
北さんはそう聞いてきた。
『違います。…そういう訳じゃなくて』
嫌だったわけない。
自分がこんなに心が波立っているのか。
理由はもうとっくに心の中で割り出せれるけど、
けど。
「俺が手引いてからなんか顔色悪見えたから。なんかあるんやったらちゃんと言わなあかんよ」
そうです、原因は貴方なんですけど。
なんて小学生も吃驚の八つ当たりだ。
冷静になれなくて、つい自分の握り拳に力を入れてしまう。
優しい北さんに、迷惑かけたくないのに。
子供っぽい自分が口を開く。
『…北さんが、』
「おん」
『北さんが、二人三脚の時のペアの人と仲良さげに走ってて』
「おん、橋本の事か」
『その人、凄い可愛いしスタイルも良いし。正にお似合いって感じだったし…』
『それに、他にもかわいい子なんて沢山いるのに』
『借り人競走、私なんか選んでよかったんですか』
そう、自分の口から言ってしまったことは戻らない。
腹を決めろ。
これは、ただの嫉妬なんだ
「…なんや、それってヤキモチなんやないの」
オブラートもくそもない。その通りだ。
『北さんの恋人でもなんでもない、ただの後輩なのに図々しかったですよね。』
ごめんなさい、と謝ろうと思い北さんを見ると、
「ふふ、ほんまに柘榴可愛ええわ」
その人は確かに、笑っていた。
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ゆり(プロフ) - 結衣さん» お名前被ってましたか…！？読みづらかったらごめんなさい…！ミスタードーナツ隙なしは完全に誤字です！！指摘ありがとうございます！ (2020年5月18日 22時) (
レス) id: 43b608d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - ワダさん» 名前一緒でしたか…！？凄い偶然ですね笑もし小説読みづらかったらごめんなさい…！ (2020年5月18日 22時) (レス) id: 43b608d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - はじめまして、友人の名前が自分の名前と被っててドキッとしました笑 ページ31にミスタードーナツ隙なしは誤字ですか？ (2020年5月18日 19時) (レス) id: 54bda65750 (このIDを非表示/違反報告)
ワダ(プロフ) - 途中に出てくる咲希ちゃん、名前一緒でびっくりしました笑笑 (2020年5月8日 21時) (レス) id: 24a14ce40a (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます！私自身は東京在住なのでハーバーランド実際に行ってる方に見てもらえて嬉しいです！北さんスパダリです！！ (2020年4月9日 15時) (レス) id: 43b608d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆり
作成日時：2020年3月31日 15時
