【銀魂】空から女の子が降ってきました。【劇場版】

26,「死因」 ページ26

…………って待って？？






『じゃあ私達二人とも毒キノコで死んだの？嘘？』






私が信じられない、とでも言う様な顔で言うと、神楽ちゃんが悔しそうな顔でうつむいた。


………ん？






神楽「違うわ。Aは私達の目の前で死んだの……そして死因は＿＿＿＿＿＿白詛」



「『！』」






え？白詛で…私が？






神楽「Aは…行方不明になって三年程経ってから一度、戻ってきたの」



『……え、皆の元に一人でかい？』



神楽「えぇ……戻ってきてくれた事、とても嬉しい筈だった。普通なら…」






普通、なら？






神楽「戻ってきたAは、ボロボロだったの…白詛に侵され紺色だった髪も真っ白…しかも誰かに腹を斬られて血だらけ……！」



銀時「……な、」



『…ふぅん、成程ね。じゃあ白詛をバラまいた本人に接触したのかもしれない。それで口封じに…』






…………可能性は高いな。






神楽「Aは真撰組と私、新八に看取られて死んだ。最後に遺言として…白詛から逃れるには地球から逃げるしか無い、と言い残したの」



『………そう…』






遺言残せたんなら、私にしては幸せな死に方だろう。どんな気持ちで三途の川を跨いだのかな。






銀時「っ、じゃあ俺…いや、銀さんは生きてるかどうかは分からないんだな？」



神楽「さァね、何処かをほっつき歩いてるのか…もう死んだのか……見当も付かないわ」






つまり要約すれば、今地球に残っているのは…

行く宛の無い貧しい人と、治安の緩みを利用するゴロツキ、逃げるのが性に合わない頑固者達の三種に分けられると。






神楽「Aの死は、無駄になんて出来ない…だから白詛を私も探っているのよ」



『……なるほど、ね』






思っていたよりも悲惨だった江戸の状況を知って、噛み締めた。まさか私達の居場所がこうなってしまうなぞ誰が予想しただろうか。



…………ぐ、と拳をきつく握りしめた時。








＿＿＿＿＿＿「白詛の話はもう良いだろ」




『！』







新八君が、吐き捨てるように呟いた。その姿は、何かを耐えている様で。






新八「白詛は……必ず俺が、叩き潰す」






嗚呼、その傷を持ったまま新八君が行ってしまう。






銀時「なぁ」



『！』






そこで銀時君が口を開いた。何を話すのやらと見ていれば＿＿＿＿






銀時「俺なら時を返せるって言ったらどうする」






＿＿＿＿＿わぁお、直球。










ー

27,「再結成」→←25,「白詛」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す