romance 44 ページ45
電車が滑り込んでくる。そこそこ人が乗っている車両は、疲れが充満しているみたいだ。
「そっかー、お祝いしなきゃなー」
「えーほんと？なにしてもらおうかなー」
くすくす笑い合ってたら、目の前に座ってる女性のバッグが目に入った。そこについてるタグ。
「あ、そうだ。主任オメデタだってね。聞いてた？異動の前にはもうわかってたのかな」
丸山さん、子作り宣言とかいって、ちゃっかりしてる。夫婦だから別にいいんだけど！
「・・・」
ん？勇太が黙っちゃった。
「勇太？」
窓に映る顔は、表情を失くしている。
その横顔を振り向けば、彼の目はどこか窓の外、遠くを見ていた。
「・・・いや、知らなかったよ。俺は」
力のない声。なぜかぼんやりと呟いた勇太が霞んで消えてしまいそうな気がして、思わず大きめの声で呼びかけてしまっていた。
「ねえ！」
周りの目がいくつかこっちを見たのがわかった。顔が熱い。
勇太も怪訝な顔で見下ろしてる。
「何、急に」
「ごめん・・・あのさ、明日、どこか行かない？どこか・・・パーっと遠出とかさ」
「遠出って、どこだよ」
「えっと、どこ・・・がいいかな・・・」
ごめん、完全に思いつき。オロオロしてたらフフッと鼻で笑われた。
「遠くかぁ・・・そうだな、行こっか。付き合ってくれるんでしょ？」
「えっ？あ、う、うん。もちろん」
あ、なんか勇太の元気メーターが上がってきた気がする。
遠くを見つめる目には小さな光が戻ってきていて、ほっと心の中で安堵した。
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レジーナ(プロフ) - どさんこさん» ありがとうございます(^ ^)少しでもお暇潰しになれば幸いです☆ (2020年5月15日 17時) (
レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
どさんこ(プロフ) - うわあ〜！！！！！！待ってました！ありがとうございます(^^) 私も最近は海人と神宮寺の爆イケ具合が上がってきてます！！これから楽しみに読ませて頂きますね(^^)またきます！頑張ってください。 (2020年5月15日 17時) (レス) id: 2b49440ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レジーナ | 作成日時：2020年5月15日 13時
