黒山羊の卵

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母さんページ4

「はぁぁぁ………待ってェ……待ってよォォォ」

僕が初めてみた「モノ」は怖かった。キモイ、あんな風になるもんか。そう誓った日。

「ぅア…ぐ！！助けてくれぇ！！あ、ぎゃ…ぎょぁ」

男は腕を取られて母さんと鬼ごっこしている。所謂、捕まったら死¸ぬリアル鬼ごっこというヤツ

「やぁぁぁっと追いついた…」

ぐしょり。めしゃん。ぱきょ。

男から内蔵→十二指腸→膵臓→肺→四肢→目→心臓→脳味噌………

の順番で引きずり出した。男は最初「ぁぁ…」と哀しい声を上げていた。でも次第に静かになった。

多分心臓や脳味噌を最後に取ったということはなるべく痛ませたいからだと思う。

ナイフ１本で解体されていく男を見ながら、「手慣れだな」と思った。

ペラッペラに薄いソレを見て母さんは「すてき…………すきよ…それ……」

なんてブツブツ言っていた。

周りに飛び散ったそれはもう形をとどめることを許さなかった。

本体に張り付くことはないだろう。