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Aの指摘に頭を抱え込み、唸り始めたラギーをクルーウェルが同情の眼差しで見下ろしていた。
すると、ハッと目を見開き、勢いよく顔を上げたラギーは必死の形相で彼女の肩を掴んで口を開く。
｢今日！ オレをAの部屋に泊めてもらえないっスか！？ あんな激おこ状態のレオナさんがいるサバナクロー寮になんか戻れないんスよ！！｣
｢言わんとすることは分かりますけれど……｣
｢仮にも教師の前でそれを口にするか、駄犬｣
｢疚しい気持ちはこれっぽっちも無いですって！｣
必死に懇願してくる彼の瞳を見てみれば、本当に疚しさや厭らしいことを考えているわけではなく、ただ単に不機嫌なレオナを宥めるのが嫌なだけだと読み取れた。
別に一緒の布団で寝るわけでもなし、最悪襲われそうになっても気絶させることなど造作もない。
ならば構わないかと思い、是としようとしたその時、レオナ達の指導をしていた筈のヴィルが彼の後ろで仁王立ちしていることに気が付いた。
｢良い度胸ね……アンタ｣
｢げぇっ！？｣
｢レディの部屋に泊まらせて欲しいだなんて、どういう神経でお願いしてるのよッ！｣
｢だって！ あそこまでキレてるレオナさんの世話なんかやってられませんって！！｣
｢一気に騒がしくなりましたねぇ｣
｢止める気はゼロか？｣
｢あれらを私が止められるとお思いで｣
｢……それもそうか｣
軽い現実逃避くらいは許して欲しい。
まだ昼間だというのに疲労感が凄まじいし、沢山の音が混ざり合っている為、そろそろ耳で音を捉えることがしんどく感じてきたのだ。
出来るならば、早々に此処から立ち去って山へと向かい、木の葉が風によって揺れる音と動物達の鳴き声だけが木霊する空間に閉じこもりたいくらいである。
実際、この状況で抜け出すことは不可能なので大人しくしているものの、Aの身体的疲労はかなり溜まっていた。
二人が口喧嘩をしている光景をぼんやりと眺めていたその時、彼女は一つの代替案を思い付く。
Aとラギーが同室で寝なずに済み、尚且つレオナの世話を焼かなくて済む方法だ。
｢オンボロ寮に皆で集まりましょう｣
｢｢は？｣｣
｢自寮でなければレオナさんの我儘も控えめになるでしょうし。夕餉は私が作りましょう。どうでしょうか、御三方｣
｢オレはいいッスよ｣
｢僕も！ お泊まり会とか楽しそうだし！｣
｢オレ様もいいんだゾ！｣
｢これなれば、ヴィルさんも不快感を感じる点が無くなったでしょう｣
｢……仕方ないわね｣
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
