見廻組と春雨[銀魂][神威]１ (ページ46)

今日:43 hit、昨日:5 hit、合計:208,844 hit

間接キス side神威ページ46

[神威]

神威「ぷはぁ、そんなムキにならなくてもいいのに。冗談だよ。それに俺だって女経験はないよ。」

俺がそう言うと、Aはすごい驚いた。

そんなに驚くことか？

A「嘘！？神威顔整ってるのに！」

っ…！！

そんな風に思っていたのか。Aに言われると照れくさくなる。

俺はにやけそうになるのを必死に止めて

神威「そもそも俺は小さい頃から春雨にいた。春雨の中には女なんて1人もいなかったからね。俺が女に喋りかけたのはAが初めてだ。」

A「そうだったんだ。」

あり？Aほっとしてる。

神威「もしかして安心してる？」

俺は少しからかうとAは慌てて否定したが、多分安心していた。

A「だからっていきなりされたら驚くよ。」

神威「俺は別に気にしていなかったけど、Aは嫌だったの？」

俺はさっきのAの反応から自信のある答えが返ってくるとどこかで思っていたから意地悪な質問をしてみた。

だけどAは急に黙って考え込んだ。

嫌だったのか。俺は心のどこかで俺となら良いと言われると期待していたから気分が下がる。

そんな期待なんでしていたんだ？そもそもそんなことどっかの少女マンガみたいに現実は起こるわけがない。

神威「嫌だったか。悪かった。」

俺はAに謝って、その場にいずらくなりAを背にして歩き出す。

何やってんだ俺は。そう思いながら早歩きするとAに腕を掴まれた。

片腕からAの体温が伝わる。それでもAの方へ振り向きずらくて振り向かないでいると、Aから言い出した。

A「い、嫌じゃないよ。」

え、

俺は驚いてAの方に顔だけ振り向くと、

A「神威に私と間接キスさせちゃったから嫌な思いさせていないかと思って。それで言いづらかった。」

そうだったのか。俺はAが嫌だったのかと思ったけど、俺に嫌な思いさせていないか考えていたのか。

人思いなんだ、Aは。俺はAの新しい一面を知った。

それと同時に安心した。嫌と言われなくて。

神威「なーんだ。そうゆうことか。俺は嫌じゃないよ。だから気にしなくていいよ。」

俺は少し微笑むと、Aの手に持っているお洒落な紙袋が気になった。

この紙袋に入っていた口紅、そういえばどうしたんだ。自分で買ったとは思えない。