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一番星 ページ19





アイドルがファンに殺傷され、犯人は自死というセンセーションなニュースは あれから一時間もしないうちに出回った。

世間の反応としては概ね同情的な意見が多かった。
だが案の定というべきか、人間の本性というべきか。
死者を玩具にして他人の注目を浴びたい連中はそこらに居て。


私たちは戸籍を社長夫妻に移していたのもあって、ニュースの中心に取り上げられることはなかった。
それでも 多くの勝手な推測があれば、中には真実に近いものもあって。


ルビーは世間の声に怒り散らかしていたが、それも長くはなかった。
三日も立てばアイの死亡というコンテンツは消費され尽くし、他のニュースがアイの死を埋め隠した。



アイが死んでしまったことで、ミヤコさんが「本当にうちの子にならないか」と話を持ちかけてきた。
勿論私たちの母親はアイだ。
しかし、ミヤコさんは私たちを本当の子供だと思って今まで傍で世話をしてくれた。
きっと私たちを思っての言葉だった。

でも私にとっては...___。


葬式で皆が啜り泣く声も。
お経を唱える声も。


私にとっては__全て雑音でしかなかった。
雑音と耳鳴り、何もかも腹を立てる原因になった。


怒りも後悔も悲しみも憎悪も。
静かに私を塗り潰す。
黒く染まって醜く穢れる。



きっとルビーは立ち直っていくだろう。
良くも悪くも純粋な子だから。
アクアもルビーを守るために 道を進み続ける。


けど私は、__。
犯人は自死。
生きる意味がわからない。
どうせ一度死んだ身だ。

親友(アイ)がいないなら、こんな世界で生きていたって...



ここで私の脳内でナニカが繋がった。
点と点が、線と線に、真相の図形を描いていく。



アイを殺した奴と私を殺した奴は同一人物だ。
何故アイが入院していた病院がわかった?
何故引っ越したばかりの新居がわかった?

犯人の男は何のスキルも持たない学生だった。
そんな探偵みたいなことができたと到底思えない。


状況提供者が居る。


それもアイに相当近い人物。

病院を知っていたのは、アイ以外に社長と殺された私だけ。
同僚でもない。アイとそこまで親しい人物は私も聞いたことがない。
両親もいない。


だとしたら残るは__私たちの父親。
私にまで頑なに話そうとしなかった。
しかしアイの交友関係の狭さを考えれば相手は芸能人。



必ず見つけ出して、この手で殺してやる。
穢れた結晶は、私に一番星(復讐)を宿した。




復讐劇→←遺言



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りる - 初コメ失礼します!!!いい感じに歌い手が推しの子に溶け込んでいて、もう好きです!!!!応援してまふ! (11月24日 18時) (レス) @page15 id: 088b936db2 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月19日 12時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨音雨音 x他1人 | 作者ホームページ:無いっス。  
作成日時:2023年8月1日 22時

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