検索窓
今日:13 hit、昨日:6 hit、合計:7,929 hit

ヲタ芸を打つ三つ子 ページ12





パソコンからツイッターを開いた。
検索にかけたのは「まふまふ」の四文字。

過去のツイートを探ると、どうやら数ヶ月活動休止していた。
心が痛くなって、私はパソコンを閉じた。



。。。。



アイが復帰して数ヶ月。
B小町は それはもう快進撃を...しているわけではなかった。


給料明細を睨むアイ。
アイがお金や利益のことで文句を言うのは初めてだ。
過去ではお金に困っていそうなことはなかったから不審に思った。



「この子達を良い学校に入れたり、習い事させたり、色んな選択肢をあげるには、私がもっと売れて もっとバシバシ稼がなきゃダメなんだよね?
今のままじゃ、この子達を幸せにできない。」


アイの横顔が、ひどく悲しそうに見えた。


__産むからには幸せになってよね。


私が言ったことを気にしているのだろうか。
私がアイを追い詰めているのだろうか。


レッスンに行ったアイを見送って。
日が経っても、アイの声が消えなかった。



。。。。




〔本日はB小町のお三方にお越し頂きました〜!〕


抽選でしか当たらない販促イベント、ミニライブ、ミヤコさんに無理を言って連れてきてもらった。

私たちはおしゃぶりを咥えさせられ、アクアとルビーがベビーカーで私がミヤコさんに抱っこ紐で繋がれている状態。


ステージで踊るアイが、操り人形のように思えた。
頑張って練習していた「作り物の笑顔」

本当に笑わせてやりたくなった。
ツボってアイドルを忘れてしまうような。




__過去に一度。

私のライブにアイが来たことがあった。

最前線でペンライト振っていて、びっくりしたことを憶えている。
その後は緊張ほぐれて一番いいライブができた。

その日はお客さんの盛り上がりもよかったな。
忘れることのない、大切な記憶。



『...ルビー、私のペンライトちょうだい。』

「うん?はいこれ。」


アイのペンライトは赤。
私の企みに気付いたのかアクアとルビーもペンライトを構えた。


「「『バブ!バブ!バブ!バブ!』」」

恥ずかしさを我慢して、ヲタ芸を打った。
周りの客の注目を浴びて、より一層アイの目に留まったはずだ。



目が合った瞬間、アイの笑顔がほどけた。
このライブで誰よりも楽しんでやった。




その後、客に撮られていたのかネット上に「赤ん坊がヲタ芸を打つ」という動画が拡散された。
それで社長にバレたミヤコさんが叱られたのは言うまでもない。




日常→←前世の未練



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
133人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りる - 初コメ失礼します!!!いい感じに歌い手が推しの子に溶け込んでいて、もう好きです!!!!応援してまふ! (11月24日 18時) (レス) @page15 id: 088b936db2 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月19日 12時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雨音雨音 x他1人 | 作者ホームページ:無いっス。  
作成日時:2023年8月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。