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「ねぇ、気になってた事聞いていい?」
「なに?」
結局寒くなってきて、遅くなったけれどご飯にしようと部屋に戻った。
「元カレ、ってさ、松島なの?」
体を温めようと鍋を提案したのは風磨だった。
冷凍の鶏肉を取り出した手に伝わる氷の冷たさと比例して、胸をガンッと殴られた気分だった。
「誰から聞いたの?」
「友達が噂で聞いたらしくてさ。」
「そっか。」
2人の間に時計の秒針音だけが流れた。
「まぁ、教師と生徒なんて割とある事だと思うし。実際今レイカは松島と付き合ってるし。偏見とかはないよ。」
「...うん。」
そうだ。もう聡にはレイカさんっていう美人な彼女さんがいて...
「あと、もう一個聞いたんだけど。」
私の心臓は、ドキッと音を立てた。
「別に信じてないんだけどさ。その、あの、... 援 交 ...してるって噂も流れてて、さ。」
「...は?」
「いや!俺は信じてないよ?!」
「してる訳ないじゃんそんなの...」
私が 援 交 ?
ありえない。もし聡との行為がそう見られていたのなら仕方ないけど...ありえない。
「最近変な噂ばっか立てられる。」
「え?」
「それもだし、風磨と付き合う前は勝利と付き合ってるって噂立てられてて、風磨と付き合った今、私が勝利を振ったと思われて ク ソ ビ ッ チ って呼ばれてる。なるほどね、その話も重なってそう呼ばれてたのね。」
女子が裏で私のことをそういった類で呼んでいた事知っていた。
だって、聞こえるように言ってくるんだもの。
「 援 交 女 でも ク ソ ビ ッ チ でも、俺はAちゃんが好きだよ。」
「嘘つけ。」
「うん、嘘。」
少しだけ、辛かった。
あぁ、ちょっと拒絶されたのかなって。
「さっきも言ったけど、Aちゃんは過去じゃなく今を生きてるんだから。今は俺としかしてないならそれでいいよ。俺タラシで 俺 ビ ッ チ でいてくれるなら。」
「なにそれキモい。」
風磨の言葉は、いつも私を救ってくれる。
重い気持ちを軽くしてくれて、ふわふわ浮いちゃいそうなくらい。
「Aちゃんがそう言われるなら俺はどうなるんだろうね。」
「風磨はイケメンでモテるからなんでも許されるの。」
「あぁ、なるほど。」
たまーに、ものすごくうざいけど。(笑)
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はる(プロフ) - あらたさん» あらた様 うわー!本当ですね!すみませんご指摘ありがとうございます!これからも当作品をよろしくお願いいたします。 (2017年11月6日 2時) (レス) id: ab803b53a8 (このIDを非表示/違反報告)
あらた(プロフ) - 設定に変わってしまっているのかなと思います。なにか考えがあってでしたら申し訳ありません。これからも更新楽しみにしております! (2017年11月5日 4時) (レス) id: b48a22250f (このIDを非表示/違反報告)
あらた(プロフ) - こんばんは!初めまして。作者様の書かれるストーリーだけでなく、言葉や作品の雰囲気やリズムなど全部がツボです(;_;)作者様のお話が大好きです〜!それと私の間違いだったら申し訳ないのですが、68では主人公は夏生まれとなっていますが70では11月?あたりの→ (2017年11月5日 4時) (レス) id: b48a22250f (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 未空さん» 未空様 もったいないお言葉をありがとうございます!これからもよろしくお願い致します。 (2017年10月26日 1時) (レス) id: ab803b53a8 (このIDを非表示/違反報告)
未空(プロフ) - 今1番好きな作品です!続き楽しみにしてます! (2017年10月24日 0時) (レス) id: 0d0a977df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる | 作成日時:2017年9月13日 2時