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「絶対タイミング違うでしょ。」

「ははっ、そうだね。とりあえずAちゃんの話を聞くよ。おいで。」









私をブランケットで包んだまま、手を引いて、ソファーまで移動する。









「弟くん、いたんだ。」

「あ、うん。」

「海外、行きたがってたの?」









ソファーで、向き合う。

私はソファーの上で膝を抱えて座り、コイツは胡座をかいた。









「勉強したい事があったらしくて。」

「うん。」

「でもね、中学から...小さい頃から虐めの対象によくなってて、」

「どうして?」

「弟は、運動神経抜群で、成績優秀で、なのにノリってものが分からないから...そういう対象だったのよ。」









手の震えを隠すために、自分の手を力一杯握っていると、大きい手に包まれた。












「それで?弟は...その...」

「自 殺 。最近虐めがエスカレートしてたらしくて...実家にいないから、気づいてあげられなかった。」









大きくて優しい手に、私の涙が落ちていく。









「私、お姉ちゃんなのに...この前会った時、お母さんに八つ当たりしてて...それで...それで....」

「大丈夫。ゆっくり話して?大丈夫だから。」









手を握っていた片方の手を離して、優しく頭をなでてくれる。

勝利とは違う優しさに、また涙が溢れる。









「私、ちゃんとお姉ちゃんじゃなかったのかもしれない。実家にはお父さんもお母さんも、お姉ちゃんも居て、安心しすぎてたのかもしれない...」

「ねぇ、Aちゃん。」









頭を撫でていた手を離して、頬から顎にかけて伝う涙を拭ってくれる。









「ちょっと、待っててくれる?」

「え?...うん。」

「ははっ、顔ぐっちゃぐちゃ(笑)」

「...うるさい。」









いきなりの言葉に顔を上げると、バカにされる始末。

なのに、今までで1番優しい顔して笑って、頭を撫でて、ちょっと待っててねなんて出て行った。









あー、このまま帰ってこないとか、ワンチャンあったり?

出会って少ししか経ってないのに、そんな重い話するなって?









嫌な気分の時は、嫌な思考回路ばかり廻る。









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はる(プロフ) - あらたさん» あらた様 うわー!本当ですね!すみませんご指摘ありがとうございます!これからも当作品をよろしくお願いいたします。 (2017年11月6日 2時) (レス) id: ab803b53a8 (このIDを非表示/違反報告)
あらた(プロフ) - 設定に変わってしまっているのかなと思います。なにか考えがあってでしたら申し訳ありません。これからも更新楽しみにしております! (2017年11月5日 4時) (レス) id: b48a22250f (このIDを非表示/違反報告)
あらた(プロフ) - こんばんは!初めまして。作者様の書かれるストーリーだけでなく、言葉や作品の雰囲気やリズムなど全部がツボです(;_;)作者様のお話が大好きです〜!それと私の間違いだったら申し訳ないのですが、68では主人公は夏生まれとなっていますが70では11月?あたりの→ (2017年11月5日 4時) (レス) id: b48a22250f (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 未空さん» 未空様 もったいないお言葉をありがとうございます!これからもよろしくお願い致します。 (2017年10月26日 1時) (レス) id: ab803b53a8 (このIDを非表示/違反報告)
未空(プロフ) - 今1番好きな作品です!続き楽しみにしてます! (2017年10月24日 0時) (レス) id: 0d0a977df5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作成日時:2017年9月13日 2時

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