あいつの双子【HQ】

・ ページ18

・影山side



「…」



最近、家にいる間ぼーっとしてるA


学校や部活では通常運転だが家に帰って来るとこうなる




影｢A｣



「んー？なに？」



影｢なんか悩みでもあんのか｣



「……あるっちゃあるけど」



影｢あんなら言ってみろ｣



「…私って








顔怖い？」



影｢は？｣



何を真剣に悩んでんのかと思ったら心底くだらない内容だった



影｢そんな事で悩んでたのかよ…｣



「そんな事ってなに？！こっちはね挨拶しようと思って声掛けても逃げられるし、視線感じてその方向見たら思いっきり顔背けられるし困ってるの！ちょっと傷付いてんの！！！」



影｢お前自分の顔鏡で見た事あるか？｣



「それ遠回しに酷い顔してますよっていう事ですか？私には普通の顔だなくらいで見えてたんですけど違うんですか？」



影｢いや逆だろ｣



「え？それ飛雄に言われてもお世辞にしか聞こえない…」



影｢お世辞じゃねぇよボケェ！｣




こいつの顔が普通なら世の中の98%ブスになるぞ




「あとさ下駄箱にこれ入ってたんだけど果たし状かな？」



小さな畳まれた紙を渡されたので開く



影｢“今日の放課後体育館裏に来てください。”ってこれ今日じゃ…｣



「なんか怖いから行くのやめといた！喧嘩とかだったら嫌だし！」



影｢確かにそうだな…行かなくて正解だ｣




俺も同じような物を貰った事はあるが呼び出された場所へ行ったことがない



影(Aに何かあったら大変だからな…)




悩みは解決したっぽい？から元気なAに戻って良かった



影山side終了





・




翌朝教室にて





モブ男｢昨日、勇気振り絞って告白しようと思ってたのに影山さん来なかった…｣



教室の一角に集まって話している男達、と少し離れた席で少し話の内容が聞こえた月島と山口



山｢どうしてA行かなかったのかな？｣



月｢どうせ喧嘩売られるとでも思って行かなかったんでしょ｣



山｢そんな感じする…｣




その日からAに食べ物を貢ぐ者が増えたらしい



理由は…



モブ｢もっと貢がないと振り向いて貰えないんだ！｣



モブ｢俺等に平等に接しようとしてくれてるに違いない！｣



モブ｢笑顔を向けて貰えるだけで良いんだよ！｣



だそうです




頭の中お花畑なんでしょうね

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