No.60 ページ12
「お久しぶり!ジイちゃん!元気だった?体壊してない?」
ジ「はい、この通りでございます。Aお嬢様。」
カウンター席に座り、出されたジュースに口をつけながら和やかに話をする。
嬉しそうに穏やかに笑うこの人は寺井黄之助
怪盗キッドの助手を務めていて、普段は黒羽家の近所にあるビリヤード場「ブルーパロット」のオーナーで、快斗と私は「ジイちゃん」と呼んでいる。
ジイちゃんとは同じ助手として働いた事もあり、過去にも色々とお世話になっていて、私が公安警察になった時も、私の身を本当に心配し、今でも気にかけてくれる、優しい人だ。
快「おい、A!お前それよりっ…!」
隣のカウンター席に座って私達の会話を不満げに聞いていた快斗は痺れを切らして声を掛けてくる。
「あぁ、ごめんね。快斗。本題に入ろうか。」
私は2人の顔を見て笑い
「私も久しぶりに手伝いさせてよ。」
そう言う。
快「…ちなみに何でいきなりそういう気になったのかは聞いていいのか?」
「ん?あれだよ。個人的にあっ!と言わせたい人がいるから。」
満面の笑みで答えた
ジ「し、しかしお嬢様…!もしバレたら…!!」
ジイちゃんは不安そうな顔でそう言う
「あぁ、まぁ…大丈夫。」
━━━━━━━━━━バレなきゃいいでしょ。
2人は思わずブルッと肩を震わせた
快(警察官の言う台詞と顔じゃねぇな…。)
「……大丈夫、本格的に肩入れする訳じゃない。邪魔になる様な事はしたくないし、立場もある。
あくまで私はそっち側に協力できる範囲はしたいって事。味方になりたいの。」
マジックの腕は鈍っていないよ?と言いながら、紙のナプキンをクルクルと丸めて、トランプ1束をポンッと出してみせる
快斗とジイちゃんは目を丸くして、私のマジックを見てくる
器用にカードをテーブルに広げて、ピッと1枚カードを引く
快「スペードの…A…。」
「ふふっ、そう。見ててね…
3…2…1…
━━━━”ゼロ”」
1枚のカード、スペードのAをぐしゃっと両手で握り潰した
そしてゆっくりと手を広げた
そこにはカードはなく、赤い薔薇の花弁がヒラヒラと両手から零れ落ちた
2人はおおっと声を漏らす
ジ「さ、流石でございます。」
快「……オメーが相当ご立腹なのは伝わった。」
快斗は少し顔を引き攣らせて笑う
私は2人に向けて二カッと笑みを見せた
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Kei(プロフ) - 続きが気になりすぎる!!!更新待ってます!! (5月6日 23時) (レス) @page39 id: d6b466aa56 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ - いいところで止めないで!続き待ってます! (2023年1月21日 17時) (レス) id: f76190de27 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 更新待ってます!お願いします!! (2022年9月23日 2時) (レス) @page36 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
亜莉沙(プロフ) - 続きがすごく気になりす…!!是非お願いします!!!! (2022年5月18日 2時) (レス) @page39 id: 7ba5f4dac6 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きお願いします! (2022年4月26日 4時) (レス) @page39 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アレン | 作成日時:2018年5月31日 4時