46話 欲求 ページ47
上着も着てビシッと仕事人としての容姿を整えたあとは、適当にクロロに声をかけてからシャワー室を後にした。
いつもの癖でズボンのポケットの中に手を突っ込むと四角い箱が手に当たった。
何が入っていたのかと確認すると煙草の箱だった。
カタカタと振ってみるとあと数本残っているようだった。
携帯を取り出し現在の時刻を確認すると、出発予定までまだ時間があった。
「ちょっとだけ…」
今朝は吸うつもりはなかったのだが箱を手にしていると吸いたいという欲求がじわじわ湧いてきた。
「んん…でも臭いがなあ…」
せっかくシャワーも浴び、
洗い立てのスーツにも身を包んだのに今からの行為でその気持ちの良い状態を崩すのは気が引けた。
それに、マチは煙草を嫌っているからアジト付近では吸わないようにしていた。
キョロキョロと辺りを確認する。
しかしマチの気配はしないのでAは誘惑に負けついに一本だけ吸うことにした。
だが、やはり臭いは気になるのでスーツの上着を脱ぎ、アイロンがかかってピシッとしたシャツにしてからアジトの外へ向かった。
開きの悪い戸を開けると朝日の眩しさに目がくらんだ。昨晩は曇っていたが今朝は天気が良かった。
「んっ〜」
朝日に向かって伸びをしていると隣から煙の匂いがしてきた。
振り向くと一足先にフィンクスがすでにしゃがんで一服していた。
「あら、おはようフィンクス。早いのね」
Aに気づいたフィンクスは振り返りざまに挨拶を返した。
「ああ、おはようAオレァ今帰ってきたところだ。」
「そうなのね、朝帰りだったの。隣、いいかしら?」
「ああ」
Aはしゃがむとスーツに砂がついて白くなるので立ったままフィンクスの隣で一服することにした。
「どうして今日は朝帰りなの?」と聞く。
「んー」
「女?」
「かもな?」フィンクスはしぶった。
「…」
「悪いか?」
フィンクスがニヤニヤしながら黙るAに尋ねた。
Aは一口煙草を吸ってから答えた。
「別に…?だけど、」
その時Aはフィンクスの頭に手を伸ばした。
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ミカヅチ イヴ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです^^ (2019年7月26日 23時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
あ - とても好きです (2019年7月25日 20時) (レス) id: 0b49310475 (このIDを非表示/違反報告)
ミカヅチ イヴ(プロフ) - フェイタン天使さん» こんにちは^^コメントありがとうございます^^とっても丁寧なコメント嬉しいです。そろそろ頑張って再開するのでよろしくお願いします^^ (2017年10月18日 20時) (レス) id: e1903f9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - 始め方(プロローグ)がとても好みでどういう展開が来るのかワクワクしました。妹の病気の話も気になるし、主人公の最期はどんな感じなのかもすごくワクワクします。更新待ってます (2017年10月18日 20時) (レス) id: 0471dee109 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミカヅチイヴ x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月31日 17時