【刀剣乱舞】LOVE/LIKE/アイ？【短編集】 (ページ26)

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真作・旧知ページ26

お前とこうやってゆっくり話すのは久しぶりだな、蜂須賀。

仲間が増えるのは戦力的にも喜ばしいが、一人一人と接する時間が減ってしまうからな。

…まぁ、最近気付いたのだが。

覚えているか？

最初の頃は蜂須賀と前田しか居らず、それにもかかわらず政府には無茶な要求ばかりされて…それは今も同じか。

本当に申し訳なくてな。

私がこの様な審神者でなければ苦労はかけずに済んだだろう。

或いは私がお前を選ばなければ…いや、それは有り得ないな。

他の4振も、良い奴には間違いないが、どう言うべきか…口が軽そう？秘密を守れなさそう？又は抱えきれなさそう？という印象だったのだ。

…お前には迷惑を掛けているとは思う。

よくぞ約束を守ってくれている。

望むらくは一生このままで…

「何だか深刻な話になってしまった。本当は思い出話に花を咲かせたかったのにな」

蜂「構わないよ。真面目なあなたらしい」

蜂須賀は微笑んで茶を啜った。
近侍室の狭い縁側に座ってこうやって話していると、本当に昔に戻ったみたいだった。そのお陰で一つ思い出した。

「覚えているか？浦島が来た時の事」

蜂「ああ、勿論さ！あの時は大変だったね。検非違使は強いし、浦島は中々見つからないし」

「そして何故か長曽根が付いて来るし」

蜂「そうそう…えっ、まさか」

「驚かせようと思って、必死に探した」

蜂「っ…！あなたはそういう所あるよね…」

あはは、とAは声を上げて笑った。

蜂「久々に見た」

「え？」

蜂「主の笑顔」

他の男士には見せない無邪気な表情。自分にだけ見せてくれるという事は、信頼されているのだろう。嬉しいが、Aの孤独を感じて少し寂しくもある。

蜂「じゃあ、また寂し…話したくなったら何時でも呼んで」

湯呑を持って部屋を去る蜂須賀に少し名残惜しさを感じながら、Aはデスクに向かった。

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初期刀編終了！長い…というより遅い！ごめんなさい！

次からは短編と縦軸の話を進めて参ります！