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八十四訓 ページ36





『「あ。」』



雑貨屋さんに行く途中偶然土方さんに会ってしまった


土方さんの目の周りには隈が出来ていた



『何してるんですか?屯所帰って寝たらどーです?』


「てめぇこそ仕事もせずに何してんだ。」


『あ。そーいや、雑貨屋さん見つけましたよ。

今から行くんですけど、一緒どうです?』(無視)


「………行く。」



店名を言って店の場所をスマホで見せると

「お前これ反対方向だぞ。」と言われてしまった


誘ったはずの自分は

何故か土方さんに案内されるハメになっていた



『なんで雑貨屋に?すっごく似合わないですけど。』


「一言余計なんだよ、てめぇは。

組紐…買いたくてな。」


『え、組紐?』



思わず目をぱちくりさせる



「…………今から話すことは他言無用だぞ。


総悟の姉貴に……誕生日で昔渡したんだよ。

あんときはアイツ(ミツバ)も髪が長くてな、


女の喜ぶモンなんざ分かんなくて

何にすりゃ良いか分かんねぇときに

たまたま通った店先で目に入ったのが

組紐だったんだよ。


てめぇの付けてた組紐見る度に

思い出しちまうんだよ。


喜ぶアイツ(ミツバ)の姿を。


まぁあったら買おうかってところだ。

渡すかも分かんねぇし。」



言い終えると煙草に火を点け出す



『………実は今から行く雑貨屋さん、

ミツバさんに教えて貰ったんですよ。


何買うか聞いたら″組紐″って言ったんです。


なんで組紐かは聞かんやったけど、

凄く優しい目して組紐見つめてましたよ。


……ここで言うのもあれですけど、

ミツバさんあんまし長くないかもしれないんです。



土方さん達の事情は知りませんけど、

うちみたいに後悔した後じゃ遅いですよ。』


「……てめぇは何を後悔したんだ。」


『いっぱいありますよ。もう数えれんくらいには』



そう、例えば……………………先生とか


正面を向いて話したため

土方さんの表情は分からなかったが

「そうか。」とだけ言って

それ以外には何も詮索してこなかった



雑貨屋に着き店内に入る


組紐のあるコーナーに行くと








「こちらラスト一個となっています!」



『……まぢか。』



これは想定しとらんかったな……


隣にいる土方さんを見るが黙ったままだった


まだ迷っとっとか…




『あー、うち、お金足りんわー。

土方さん、今回は譲りますね。』


「は?って、おい!」



あーでもせん限り土方さんうちに譲りそーやしな








ちなみにうちは姫様の簪を買った

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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時

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