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七十九訓 ページ31




もうすぐ日が沈む頃



ミツバさんに連れられてやって来たのは




『雑貨屋さん?』


「ええ。えっと……あ、あった。」



そう言って手に取ったのは綺麗に編まれた組紐


そういや、自分も買おうと思っていたのだった



『組紐?』


「ずっと欲しかったのよ。色は何が良いかしら?」


『んー、色……これは?』



うちは赤色の組紐を手に取る



『ミツバさんの瞳の色と一緒やけん選んだとけど…』



あと、自分も赤だったっていうのもあるんだけど


組紐を見たミツバさんは顔を綻ばせて



「これにするわ。ありがとうAちゃん!」



そう言ってレジへ向かった




しかし








「お、お金が足りなかったみたい…」



そう言って少し恥ずかしそうにする


さっきの組紐何気に高かったからなぁ


それに今日結構買い物したし…



『うちがお金貸す………ごめん、うちも無い。』



咄嗟に自分の財布を見たが入っていたのは

十円玉二枚と五円玉一枚



「今回は諦めるわね、」


『えっ、沖田くんに借りれば?』



姉弟なんだし。と付け足せば


「そーちゃんにはこれ以上甘えられないわ。」


と、返されてしまった


沖田くん見たところ姉上一筋!って感じやけん

いくらでも貸してくれそうけど(最低)


今度また一緒に来よう。

となって、外で待つ二人の元へ戻った

















________________




「今日は楽しかったです。

そーちゃん色々ありがとう。

Aちゃんもまた近いうちに会いましょう。」


『うん、今度は別の店行こうね。』


「今日くらい屯所に泊まればいいのに。」


「ごめんなさい、色々むこうの家で

やらなければならない事があって。


坂田さんも今日は色々つき合ってくれて

ありがとうございました。」


「あー気にすんな。」



目の前にはデカい屋敷


ここがミツバさんの旦那さんの家らしい


貿易業をしているだけあって結構儲けているんだろう


隣で鼻くそをほじる誰かさんとは大違いだ



「あ?ンだよ。」


『別に。』



「それじゃ姉上、僕はこれで」

「あっ…そーちゃん!








…あの……あの人は…」



さっきまで穏やかだった

沖田くんの目つきが急に変わる



「野郎とは会わせねーぜ。

今朝方もなんにも言わず仕事にでていきやがった。


薄情な野郎でィ。」




そのまま沖田くんはうちらを置いて帰って行った

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作者名:睡眠足りない布団好き女子 | 作成日時:2021年2月7日 21時

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