学校行きたくない (ページ33)

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ノアの肩に爪を食い込ませるように爪をたてた。

「あのね」
「……なによ。放しなさいよ!この根暗!!」

いじめがなくならないのは、反撃をしないからだ。
それも、トラウマになりそうなほどの反撃を。

私だって、そんなのやる勇気はなかった。
ユイが泣かされるまでは。

唯一の友達だからこそ、とても大切だった。
唯一の友達だからこそ、守りたかった。
それでも無理だから、守れなかったから。むしろ私のせいでこうなったんだから。

これは私のためなんかじゃない。
ユイ、それとこれから虐められるであろう雅ちゃんのため。

せめて、この教室から虐めを無くしてやる。

私は息を深く吸い込んだ。

「お前は最低な生き物だ!!いや、生き物と呼ぶのすらおぞましい!!ノア!!てめえがいるせいで、どれだけの人が不幸になったか分かっているのか!?てめえがいるせいで、どれだけの人の人生が狂わされたと思っているんだ!!」

ノアが目を大きく開く。
そして、私のすねを、先ほど私が蹴ったように蹴ってきた。

痛い。けど、そんなのユイや雅ちゃん、色んな虐められている子たちに比べたら……!

「お前なんてな……＿＿」
「うるさいうるさいうるさい!!うるさいわね!!んだよ、分かってるわよ、それくらい!!それが楽しいんでしょうが!!大っ嫌いな人間が不幸に陥り人生が狂わされる……それを生み出すのが楽しいのよ!!大っ嫌いな人たちだからいじめるのよ!!気に入らないやつはね、いじめるに越したことないのよ!!」

もはや、人間とは思えないような答えに私は一瞬呆れた。
なぜ、こんなことを思えるのか……!

「……それじゃあ!私もユイも雅ちゃんも、嫌いってことでいいのね!?」
「えぇ、勿論よ!!それともなに？好きでいてもらいたかったあ!?」

うざい。
うざい。うざい。うざい。
うざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざい!!

「お前なんか生きていなければいい!!お前のようなやつがいるから、皆苦しむんだ!!」

私の怒声が教室に響いた。