天然悲劇のヒロインなんて・・・5【稲荷崎】

大人なデート ページ8

北｢ここやな｣


『ですね』



ファミレスとかじゃ無くてちょっと高級そうなお寿司屋さん。しかも、クルクル回ってこないやつ。



｢いらっしゃいませー｣



ガラガラ〜、開けてお店に入ると凄くオシャレな感じの和風なお店の景色。
カウンター席に座って食べる物を頼む




『マグロを1つお願いします』




頼むとすぐに握り始めた。
へいおまちっ、て出されたマグロは食べていいのか、ダメなのか、戸惑っちゃう程美味しそう。



北｢食べないん？｣


『美味しそう過ぎて...』


北｢ほれ、口開けてや｣


『は、んっ！！』



口開けてって言われて｢はい｣って返事しようとして北先輩の方を向いたらいきなり口に何かを入れられる。



...美味しい、もしかしてこれ



モグモグと味を噛み締めて食べてると、それがマグロだという事がわかる。



『...ちょ、自分で食べれますよ』


北｢そんなこと言って、食べてらあかん、勿体ないみたいな顔してたやん｣



そ、そうですどね！
今やったのって｢あーん｣ですよね？？
ちょっとさ、私の心臓殺す気ですか？




北｢顔赤くしてどしたん？｣


『この天然タラシめ...』



無自覚なんですよコレが、無自覚なんです
はぁ、もう北先輩には適わんわ



その後もモグモグと食べてく
もう、美味しすぎて涙が出てきそう...



｢お会計××××円になります〜｣



お会計するとめちゃ高い代金が...



北｢俺払うで｣


『あ、いや！悪いですよ！』


北｢ええんやて、たまにはかっこええことさせてや｣



いつもカッコイイの間違いでは？
あ、無意識なのか。



お店を出てからも遅くならないように、さっきみたいな不審な輩に絡まれないようにと家まで送ってくれた。



北｢ほな、今度またどっか行こうや｣


『はいっ、おやすみなさい〜！』


北｢おやすみ｣


手を振って見送る
別れが少し悲しい、もうひとつ屋根の下で一緒に住みたいなぁなんて...



(私はバカかっ！まだ結婚も何もしとらんやろが)



北先輩には私、普通の彼女としか写ってないのかな、結婚とか...考えてくれてたら嬉しいなあ。



その夜私はウエディングドレスとか、結婚とかそういう系のことを少し調べて寝た。

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