天然悲劇のヒロインなんて・・・5【稲荷崎】

女子力を上げよう ページ34

あれから数日、バイト終わりに私はよくファッション雑誌に目を通すようになった。



『でデニーデートにはコレとか言われても...』



スタッフルームの本棚には女の子が読みそうなファッション雑誌が沢山並べられてる。


それを見て一生懸命勉強中なんだけど生憎ファッションと無縁の私にはよく分からない...



夕張｢ねぇ、まさかだけどさデート？｣



『ん、デート？うんまぁそんな感じだよ？』



夕張｢だ、誰と？｣



『あつm｢やっぱり付き合ってるの！？｣いや、付き合ってるのは別の人』



夕張｢二股！嘘でしょ！？｣


『いや、違う！双子、角名って人と銀島って人、それと彼氏の北先輩って人と一緒に行くの』

夕張｢なんだ、そういう事か...｣



そういう事ってどういう事だよ！
まさか、私二股とかする系女子に見える？



『あ、そうだ夕張さん』


夕張｢何？｣


『メイクとか教えてくれない？』


夕張｢え？｣


『いや私そう言うのあんまりした事ないし、簡単なのしかしたこと無くて、でもどうすれば良いのか｢メイクしてないの？｣...うん』



今も色つきのリップ、下地にもなる日焼け止め。それ位しかして無いけど。



夕張｢嘘や！メイクしないでどうしてこんないい顔してるん！？メイク私がやるよ！！！｣



『あ、ありがとう...』




顔は平凡くらいなんだけど、少し可愛いって言われる位だけど、周りの例えば蓮とかの方が美人やし


メイクに服に色々と教えこまれた
ちゃっかりLINEも、交換して写真でご指摘貰ったり。




Aこの服でええ?



白いブラウスにチェックのトレンチ風ワンピース。
ダッフィ〇の小さいバッグが似合いそうな服



夕張なんか、感動したわ。最初はヤバかったのに...



夕張師匠(笑)からも合格を貰い、メイクはもうどうしようも出来なかったから、その前日から夕張さんが泊まり込みで朝一でやってくれるみたい。




そして時は流れて木曜日の朝を迎える。
AM5時



夕張｢よし、これでOK｣


『あ、ありがとう』


髪の毛のセットまで態々してくれた。
鏡にはナチュラルだけど美化された自分の姿が



夕張｢ほんじゃ、頑張り｣


『いってきまーす』



家を出て私は集合場所の駅に向かった。

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