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第1話:ミストガン ( 1 / 4 ) ページ3

「……えー!? 何コレ!?」

ミラに頼まれた用事を済ませてマグノリアに戻って来たは良いものの、私を出迎えたのは何者か(・・・)によって半壊になったハルジオン港。驚いたように声を上げたアクアは情報集めして来ると翼出して飛び立った。

「Aー!桜髪の妖精の尻尾の魔導士の仕業だって!何かね、ボラってやつを捕まえようとしてこうなったみたい」

その答えは直ぐに判明。これだけの騒ぎなら目撃者も多いだろう。加えて軍隊も出動しているようだから、当然の結果という気はする。

「桜髪ってナツしか居ないでしょ。ボラ……嗚呼、紅天(プロミネンス)のボラ」

魔法で盗みを繰り返し、数年前に所属していた巨人の鼻(タイタンノーズ)から追放されたという話は聞いた事が有る。

「直すの?」
「ナツがどういう経緯でボラと関わる事になったのかは知らないけど……最近、犯罪の内容がエスカレートしてたみたいだから、今回だけはね」

両手を広げたからか首を傾げたアクアに頷いて、魔法を発動する。完全に元通りにするのは難しいかもしれないけれど、原型くらいまでには戻せるだろう。( 規模が大きい分、魔力の消費が激しいから…正直、勘弁して欲しいけど )

「な、直って……!?」
「うちのメンバーがご迷惑お掛けしました!罪人検挙の為って事で、多めに見ていて頂けると嬉しいです!」

此方の存在に気付いたのか、背後から聞こえて来た声。未だ魔法展開中の私の代わりに全ての台詞を代行してくれたアクアに内心感謝しつつ、修復に力を入れた。

「……流石に疲れた」

今日だけでも相当数の建物の修復、その分の移動。魔物の討伐の際にも結構、魔力を使っていて。その分の疲労感がどっと押し寄せる。

「ギルド寄らずに帰る?」
「そうだね。兎に角、お風呂入って寝たい」
「じゃあ、私はギルド寄って、そのままレビィちゃんの家に泊まってくるね!報告しとくー!」

軍隊の対応を終えたアクアに問われれば、素直にそう返す。にっこりと笑ってそう言った彼女は、良く出来た子と思う。そして相変わらず、レビィの事がお気に入りらしい。彼女を見送ると、買い物を済ませて自宅へと歩き出した。

「………ミストガン?」

街から少し離れた場所にある自宅へと向かえば、玄関前に人影が見える。複数の杖に、全く肌の見えない格好。一見、怪しくも見えるような…酷く見覚えのある姿に声を掛ければ、彼はゆっくり振り返った。

「おかえり、A」
「ただいま。……珍しいね、家に来るの」
「偶には良いかと思ってな」




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ツバキ(プロフ) - 月の雫(ムーンドリップ)が月の雫(ムーンドロップ)になってますよ! (2019年9月23日 20時) (レス) id: 38cae1e3e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗葉 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/F0OOQB  
作成日時:2019年6月10日 21時

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