第4章 - 5話 ページ5
あれから借り家の家主や街の人に聞き込みをして、いくつか分かった事がある。
例の、あの街で出会ったキャラバンがこの街にやってきているという事だ。
しかもはキャラバンではなく、真の姿は奴隷商。
そしてその奴隷商の拠点のひとつがここ、ウォラストン王国の二丘街にあるらしいのだ。
(確かに迂闊だった。)
あの日キャラバンから逃げ、ここに着くのに要した時間ははたったの一晩である。
今客観的になると、馬のようなものを移動手段としている彼らにとってこの国も行動範囲内だと十分考えられたはずだ。
それに気が付けなかった自分が憎い。
しばらく経ったら他の大陸へ、少なくとも他の都市にでも移るべきだったのだ。
私は首を振る。
(今更悔やんだってもう遅い。今はクラピカをいかに救うかが最優先だ。今すぐアジトへ…)
二丘街へ衝動的に走り出そうとするが、我に返りその足を止める。
(本当にアジトを探し当ててから戦略を練るべきなのか?
いや、一等地である二丘街に堂々アジトを構えているわけではないだろう。もっと情報が必要だ。
二丘街あるとしても、違う侵入ルートは必ずある。)
私はさらなる情報を求め、逆方向へ走り出した。
99人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこ@自己満小説(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2021年12月6日 7時) (レス) @page15 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
零落*・reira(プロフ) - なつみかんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!これからもこの作品をよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2020年2月18日 7時) (レス) id: 5e63a1d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん(プロフ) - 合格おめでとうございます!!続編めちゃめちゃ嬉しいです!2も楽しみにしてます〜! (2020年2月18日 4時) (レス) id: a4479fa504 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:零落 | 作成日時:2020年2月16日 15時