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第4章 - 12話 【グロ有】 ページ12

手錠をかけられ、柱に括られた少年はゆっくりとその意識を取り戻した。
目を開け、現在自分が置かれている状況を把握する。
「オイ、そこのガキ。
オレの商品を勝手に逃がしやがって、どう落とし前付けるつもりだ?」
奴隷商のボスが問いかける。
その間、少年は時計を見つめていた。
少年は問いに何も答えず、右耳を肩に擦り付ける。そのあと無言で目を閉じた。
男は少年に近づき、頭を殴る。
髪の毛を鷲掴みにし、顔を近づけた。
「黙ってんじゃねえぞ。
オレは自分の利益を横取りされるのが、一番嫌いなんだよ!」
腹部を思いっきり殴る。
少年は血を吐き出す。しかし相変わらず何も答えない。
恐れる様子もなく、男を見つめていた。
男はニタ、と笑って足に手を掛けた。
「お前のことは、すぐに殺さない。
…散々可愛がって少しずつ壊してやるよ。」
「っう…!」
少年は足首を折られ、眉間に皺を寄せる。
もう片方も同じように手折られ、鈍い痛みに体が強張り、呼吸が荒くなっている。
男は折った部分を撫でたり殴ったりしてその反応をさも楽しそうに眺めた。
「嫌な趣味ね、ヴィズ。」
少年を拘束した男、スペードは加虐を楽しんでいるボスをヴィズと呼んだ。
ヴィズは鼻で笑い、立ち上がる。
「お前も大概だろ。
…まあ良い。オレはこれから商品を売りに行く。
スペード、その間コイツで遊んでおけばいい。」
ヴィズは少年の元から離れ、彼の仕事場へ向かう。
「あらあ、良いの?じゃ、お言葉に甘えて楽しむわ。
死なない程度にね。」
「好きにしろ。」
その言葉を受けスペードは少年の手錠を外し、柱から体を解放した。
少年は足首を庇うようにして縮こまる。体が震えている。
男は少年のそばでしゃがみ、腕を掴んだ。注射器を指し、液体を流し込む。
空になった注射器を投げ捨て少年を抱え、男はヴィズの部屋を出て行った。

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ねこ@自己満小説(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2021年12月6日 7時) (レス) @page15 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
零落*・reira(プロフ) - なつみかんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!これからもこの作品をよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2020年2月18日 7時) (レス) id: 5e63a1d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん(プロフ) - 合格おめでとうございます!!続編めちゃめちゃ嬉しいです!2も楽しみにしてます〜! (2020年2月18日 4時) (レス) id: a4479fa504 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零落 | 作成日時:2020年2月16日 15時

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