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第4章 - 2話 ページ2

私は今、離陸前の飛行機の中にいる。
そして、緊急事態である。
飛行機を予約する時から始まった緊急事態だ。

私はどうしたらいいのか分からず、困惑したまま座席のベルトを締めた。
「ねえ、さっきから黙っているけど、どうかしたかい?」
「いや、何もないよ。」
君がいる限り何もないわけがない。むしろ大アリだ。
なぜなら、

…隣にいるのはクロロだからだ。
側から見たら爽やかな好少年なのかもしれないが、この世界のことを知っている私にとっては違う。
純粋な好奇心で社会秩序を無い物とする、かの幻影旅団の団長が真横にいるわけである。
「はぁ。」
思わずため息をついてしまった事に心の中で猛烈に反省する。
「疲れているのかな。
まあ、君、念を使えなくなっているようだし、きっと無理したんだろう。
少し、寝た方がいいんじゃないかな。」
心配そうにこちらを覗き込む彼。
本心なのかそうでないのかは分からないがきっと、老若男女がこの気遣いと振る舞いに惚れ惚れするだろう。
しかし、私は、寝ている間に手を彼の本に写し取られるわけにはいかないため、迂闊に眠ることはできない。
能力を奪われる可能性があることは避けたい。
「大丈夫だ。それより何か話したいことがあるんだろう?」
「ああ、特にこれと言った話はないんだ。ただ、君と仲良くなりたいだけで。」
「そうか。」
しばらく彼の話には適当に受け答える事にした。

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ねこ@自己満小説(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2021年12月6日 7時) (レス) @page15 id: d675a829f6 (このIDを非表示/違反報告)
零落*・reira(プロフ) - なつみかんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!これからもこの作品をよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2020年2月18日 7時) (レス) id: 5e63a1d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん(プロフ) - 合格おめでとうございます!!続編めちゃめちゃ嬉しいです!2も楽しみにしてます〜! (2020年2月18日 4時) (レス) id: a4479fa504 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零落 | 作成日時:2020年2月16日 15時

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