08.お酒の力 ページ32
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伊野尾「下の名前で呼んでよ、俺のこと」
A「慧先輩？」
伊野尾「ううん、慧くん！」
・
ふわふわ、彼の髪の毛が揺れる。
楽しそうに、上下に肩を揺らしてる。
きらきら、少し涙目になった彼の瞳は私をつかまえて離さない。
・
こうなったのは、紛れもなく
お酒の、せい。
・
A「先輩、明日授業は」
伊野尾「３コマ目からだから全然大丈夫〜」
A「潰れても私、介抱できませんよ」
伊野尾「そうなったら適当に誰か呼ぶからだいじょーぶ！」
伊野尾先輩がよく来るという居酒屋に二人できたのはつい一時間ほど前。
「イタリアンでも食べに行く？」なんて気を利かせてくれたんだけど、
なんとなく、居酒屋に行きたい気分で。
ぎりぎり２０歳になっていないからお酒はまだ飲めない私。
しかたない、とオレンジジュースを少しずつのどに流し込んでいく。
伊野尾「かわいいの飲むんだね」
A「先輩こそ、サワーしか飲んでないのに。」
伊野尾「だから、慧くんだってば」
A「呼べないです、先輩は先輩ですもん」
伊野尾「いいじゃん、先輩からのお願い」
グラスにはいったお酒を一気に飲み干せば
おかわり！なんて大きな声で空になったグラスをあげる。
お酒って、おいしいのかな。
でもたしか炭酸はいってるって...。
伊野尾「Aちゃんもお酒飲んでみる？」
A「遠慮しておきます」
伊野尾「あー、敬語もやめてよ、」
A「もう、ほんとにどうしたんですか、お酒のみすぎじゃ...」
先輩の白い肌はすっかり赤くなっていて。
もう、そろそろお店でたほうがいいのかな。
居酒屋にくるときはだいたい大人数だから、
そういうのはよくわからない。
けど、これ以上ここにいたら先輩もっとお酒飲むだろうし...。
A「慧くん、そろそろ行かない？」
伊野尾「あ！慧くんって呼んでくれた！」
嬉しそうに口角を上げて微笑めばほら、
テーブルに運ばれてきたサワーを一気飲みする先輩。
やっぱり、危ないよ。
・
伊野尾「じゃあ、お店でよっか」
・
伝票を持って、立ち上がる先輩。
あれ、どうして。
さっきまで、あんなに真っ赤だったのに。
ふわふわしてて、酔ってる、って一目見ただけでわかるくらいだったのに。
どうして、そんなに足取りがしっかりしてるの？
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☆とも☆(プロフ) - 初めまして、こんばんは。読むたびにきゅんきゅんしちゃってもうたまんないです(*´Д｀*)大好きなメンツが揃ったお話なので更新が楽しみです(^^)題名も過去形なのがどういう意味なのか、それも楽しみです(*^^*)次回更新も楽しみにしてます(*≧∀≦*) (2018年4月8日 23時) (
レス) id: 0a1f63184e (このIDを非表示/違反報告)
美香 - 初めまして！続き頑張って下さい！伊野尾ちゃんと光気になるー (2018年3月23日 22時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
真美 - 最高に面白いです!!!ズッコケ3人組が出てくるところもいいですね(笑)これからも頑張ってください!更新めっちゃ楽しみに待ってます! (2018年2月26日 18時) (レス) id: 7d06f3cc7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も も ◎ | 作成日時：2018年2月25日 20時
