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「それで、どうしたの?Aさん」










涙がこぼれそうで、喋れなくなった私に


優しく、そっと、割れ物を扱う様な繊細な声に、


私の瞳は揺らいだ。










『逃げたいよ、こんな世界から。





消えて、しまいたい、


私、乙骨くんが死なないなら、


他の人が死んでも仕方ない、とか思っちゃったんだ…』










消え入りそうな、本当に小さな声で、


最後まで言い終えた私。





それを、目を離さずに見つめてくれた


乙骨くんが、口を開いた。



















「じゃあさ、一緒に、逃げよっか」





『……え、?』










田舎なら、海外でも良い?





良いところ知ってるんだって、


笑いながら言ってくる乙骨くん。










「言ったでしょ、僕、


何があっても君の味方だよ





絶対に、誰にも邪魔させない。





君が望むなら、僕はなんだってするよ」










ふわ、と笑い、目を細める乙骨くん。





私は涙を止める方法も分からず、


ただただボロボロと服にシミを作っていくだけだった。










『馬鹿、乙骨くん。





ほんっと、馬鹿だよ、


こんな女の事好きになっちゃって』










「あはは、僕は大馬鹿者かもね。





でも、良いんだ。君を愛せるなら。





君も僕なんかに捕まっちゃって、可哀想。





愛してるよ、Aさん。死んでも離してあげないからね」





『馬鹿、私の方が愛してるもん。





離してって言われてもコアラみたいに引っ付いてやるから』










お互いに目を合わせ、ふふっと笑った後


そっと、唇を合わせた。





一秒にも満たない、触れるだけの。





久しぶりのそれは、すこし、しょっぱくて、幸せで。





その後は、しっかり抱き合って深い眠りについてしまったのだと思う。



















__________


2018年 11月2日



AA一級術師の高専寮の部屋の、寝台の上で

乙骨憂太特級術師とAA一級術師の遺体が発見される。


残穢から、乙骨憂太特級術師のものと断定、

無理心l中行為と見られた。



__________










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設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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和凛 - 初めてまして、憂太らしい純粋な恋でした。更新頑張ってください!リクエストヤンデレ化棘くん作って欲しいです。 (2022年8月21日 5時) (レス) @page6 id: aabcab5ba8 (このIDを非表示/違反報告)
ありあ。(プロフ) - 長文失礼しました🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️⤵️ (2022年8月20日 16時) (レス) id: fa0015969e (このIDを非表示/違反報告)
ありあ。(プロフ) - あ"〜〜好きですぅ〜〜〜!純粋な恋!って感じのもいいですけど、こういう重めの感じのも良いですよね〜〜!文5さんマジ愛す…一生着いて行きます!!()更新等頑張って下さい!無理はしないで下さいね! (2022年8月20日 16時) (レス) @page6 id: fa0015969e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文5 | 作成日時:2022年8月19日 5時

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