お兄ちゃんは愛をはき違えている【神威】3z

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｢ただいまー｣




玄関を開けると同時にぴょこぴょこと跳ねるアホ毛が目に入る




あの後沖田くんはなにごともなかったように、私に優しく接してきた








一体なんの意図があるんだか、。









｢おかえり、遅かったね……ん｣





ん、と言って口を突き出すお兄ちゃん



これも恒例のおかえりのキス









神楽にはしないのに、Aにはいろいろなことを求める神威









Aにとっても、神威にとっても特別な存在であることは間違いない









｢ほら、お風呂はいっておいで…ご飯作っておくから｣




お兄ちゃんは案外料理が上手い





器用な手先は母親譲りなのか、









私は優雅にお風呂にはいり、神威の選んだ下着に、神威の買ってくれたパジャマを着た





短パンにTシャツ





少し足をひねれば、下着がみえてしまうぐらい短いズボン





リビングには大量のおかずと、炊飯器が2個






神楽とお兄ちゃんは超大食らい






私には到底食べれそうにない量をすんなり食べる









今日の夕飯はオムライス




お兄ちゃんの1番の得意料理







そして、私が1番好きな食べ物









｢やっぱお兄ちゃんのオムライスが1番美味しい｣






｢あたりまえだろ｣




神威はにっこりと笑ってみせてからAにあーん、とした






神楽は大きなため息と同時にご飯を喉にかきいれた









ご飯を食べ終わり、洗い物をしていると、後ろから抱きつかれる




神楽は今お風呂にはいっていて、このキッチンはカウンター式








｢おにいちゃん？……ちょっとまってね…部屋にいてもいいよ｣







抱きつかれたAは神威の匂いと自分と同じシャンプーの匂いがする






神威がAを抱きしめる力が強くなる






｢…消えてない………ほかの男の匂い…｣









神威からは怒りと嫉妬の感情が湧き出ていた





｢…あ、沖田くん、かな？｣




帰り道わざわざ家まで送ってくれた沖田くん




優しいのか優しいくないんだか。






そのせいと、お兄ちゃんはとてつもなく鼻がいい



野性的だ、ほんとに








｢沖田？…………そいつと関わるのやめてよ…ほら、行くよ｣








怒り丸出しのお兄ちゃんは怖い




強引に洗い物を中断させ、Aを軽々と担いで自分の部屋に連れていく




｢…すぐに風呂入らせたのになぁ……なんかされた？｣

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