能力 245 ページ47
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「お、Aちゃん、訓練捗ってる〜？」
「勿論！聞いてくださいよ！」
「んー？なになに？」
「能力を……」と続けようとした時、黒尾がグイッとAの首根っこを引っ掴んだ。なので軽く首が締まって「ぐえええ」とカエルのような声が漏れた。
「なんでもねぇよ。こいつさっきから訓練つけてんだけど負けてばっかで。お前も剣術くらい相手してやれよ」
「えっ」
「えっ」
どうやら黒尾はAの新技を教えたくないらしい。しかも、それだけならまだしも新技をかき消すほどインパクトの強い後半文。
私だけでなく影山もはっとした。
「えー？俺が〜？まあ、どうしてもって言うなら？？やってあげなくもないけど〜〜？？」
及川さんはふふんと鼻を鳴らしながら満更でもなさそうだった。しかし、剣術大会2位の方と手合わせなんて滅多にないチャンスだろう。
Aは能力のことはまた話せばいいか、ととりあえず置いといて、目の前にぶら下がる絶好のチャンスを掴み取らんと目を輝かせた。
「手合わせ！是非お願いしたいです！！」
「ええ！Aさんだけズルい！！おれもお願いします！！！大王様！！」
能力大会でも能力者は登録された剣を一つ同伴できる。だから今彼と剣を合わせられるのはとても都合がいい。
Aがお願いすれば、日向もずるいずるい！と犬のように着いてくる。Aだけなら少しは我慢できた影山も、日向が参加するのは黙ってられなかったらしい。
「なっ、日向ボゲェ！！！お前が及川さんと手合わせすんのかよ！！！」
「なっ、わるいかよ！！」
またギャイギャイ言い合いをする変人コンビ。それを見て及川は少しの間の後｢はぁーー｣とため息をついて彼らに向き直った。
「しょーがないなぁ！Aちゃんもチビちゃんも見てあげるからおいで」
及川も久々に感じた後輩からの純粋な尊敬の眼差しと、取り合いされるようなこの状況に弱かった。
そして、剣術大会の時とは違うと………いい加減、影山とも向き合ってやらねばと、Aと過ごした夏を経て、心情が変化していた。
「飛雄も、コテンパンに叩き潰してやるから、来なよ」
「！！！………い、いいんですか……！！！」
彼の言葉にパァァと表情が明るくなる影山。及川は仕方ないと思いつつも制服の上着を脱ぎ、ちゃっかり持ってきていた剣を取り出す。
「さ、順に相手してやるよ。せいぜい楽しませてよ？」
及川はニヤリと口角を上げて、剣をむけた。
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サヤカ(プロフ) - いちばん、大好きです。こんなにも読み返した作品今までにないです。心無い言葉ではなく我々の感謝に目を向けてください。応援しています。 (2022年10月19日 16時) (
レス) @page50 id: 61500f37b5 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊蒼 - すっごく面白いです！友達にもおすすめしちゃった！！ (2022年9月22日 17時) (レス) @page50 id: 9b1ede6104 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ずっと応援しています！最高に面白くて、毎回更新されてないかなぁと見に来ていました！次回作、本当におめでとうございます！！とても読みやすくて、本当にHQ作品の中で一番好きな作品です。何回も読み直させてもらっています。次回作も楽しみにしています！ (2022年6月15日 16時) (レス) @page50 id: 68bcf78704 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - 油揚げさん» いつもコメントありがとうございます。新作のコメントも読ませて頂きました。しかし、悲しいことに無意味な低評価が多くメンタルにも影響がありそうなので作り直させて頂きました。いつも本当にありがとうございます🙇♂️ (2022年5月18日 8時) (レス) id: f85dcebcdc (このIDを非表示/違反報告)
油揚げ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！めちゃくちゃ嬉しいです！！！ (2022年4月19日 9時) (レス) @page48 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
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