49.カフェオレ男子 ページ49
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カフェオレが飲みたいの
強いコーヒーもいいけど
優しいミルクも素敵なの
「だからしろくろつけないカフェオッレ」
「………あ、A!何してるの?もうすぐ昼休み終わるよー?」
「あ、幸郎。大丈夫大丈夫。てか、そんなところから身を乗り出したら危ないよ。さっさと中戻りなよ。」
「Aがカフェオレ買ったとこ見届けたら戻るよ。」
「なんでカフェオレってわかったの?」
「逆になんでカフェオレじゃないって思うの?」
「あは、たしかに。」
「それに、さっき凄く嬉しそうに歌ってたじゃん。Aが歌ってるところ初めて見た。」
「私だって歌うよ。幸郎は見たことないね。歌う時あるの?」
「それはいつかのお楽しみね。」
「はーい。((ガコン
ホイ、買ったよ。じゃあ早く窓から身引っ込めな。落ちたらシャレにならないよ。」
「わかった。じゃあ今度は俺がそっち行くから、そこで待っててね。」
「いやいや、もうすぐ昼休み終わるよって言ったのどこの誰だったか?」
「そんな大した距離じゃないから大丈夫だよ。こんな大きな声でAと話したくないし。」
「じゃあやめればいいじゃないか……」
「つべこべ言わないで。本当に動かずに待っててよー?」
「はいはい」
優しい見た目をしておいて
実は苦かったカフェオレという飲み物。
それとほぼ同じ要素を持った、昼神幸郎というカフェ野郎。
けれどそれが今では、優しい見た目の通りに優しい人で
意地悪も言うし、遠慮なくズバズバ言うし、ちょっと刺さる時もあるけれど
慣れてしまえばなんともなくて、そしていつかそれが好きになっている。
そして最後には、甘いミルクのような言葉で、私を包んで離さないでくれる人。
「お待たせA」
「来たなカフェオレ男子」
「あれ、ちょっと言い方柔らかくなった?」
「流石に野郎は可哀想だから。」
「それはお気遣いどうも。
それじゃあ、教室戻るよ。もうすぐ予鈴なりそうだった。」
「それはやばい。急がないと。」
「あ、Aちょっと待って。」
「うん?なに?」
「口の端に何かついてる。」
「あ、マジで?昼に食べた山賊焼きかな。」
「お昼山賊焼きだったんだ。思ったよりガツガツ行くね。」
「女子だって食べるし。んで、どこら辺?」
「あ、擦らないで。俺が取る。ンっ、ってして?」
「ンっ」
「……………っ」
「ン?!」
前言撤回。
やっぱりこいつには、カフェオレ野郎がお似合いだ。
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早苗くん - 36話めっちゃすきです。「海を渡る鴎に相応しい、海の男の音が響き渡る。」のところカッコよすぎです。 (6月10日 12時) (レス) @page36 id: 5215e79380 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - あぽ様です。さん» ですよね!わかってるんですよ「現実的じゃないなぁ」「ちょっとキャラ崩壊かなぁ」とは!しかし!私の解釈で書いてまいりますので!応援してくださる方はそのままで、ダメな方はゆっくり回れ右をして頂く!これが葵坂流でございます!コメントありがとうございました! (2023年5月3日 7時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - ぺpopo。さん» ありがとうございます!!え、後味スッキリでした?!そう思っていただけたなら作者冥利に着きます!!夢主の性格は、作者どうしてもThe.女の子っていう子が書けない中でどうやって恋愛小説っぽい子を書くか思案した結果あぁなりました!これからもよろしく願いします! (2023年5月3日 7時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - FLOWERさん» たくさんのコメントありがとうございまする!やはりあそこですか!!作者も結構頑張ってキュンを追求したのですけど、やっぱり展開が早すぎたかなぁと反省しておりました。そんなところにFLOWER様のコメントを頂きまして、大変心がほっとしております!次も乞うご期待! (2023年5月3日 7時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
あぽ様です。 - 告白現場に居合わせる、ひどい振り方とか夢あるあるだね (2023年5月3日 0時) (レス) @page3 id: a540b2ed94 (このIDを非表示/違反報告)
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