参拾捌ノ咄 ページ38
「あ、ナオミ。今日は家に寄らせて貰って構いませんか?」
「ええ、判りましたわ。何かあるんですの?」
「いえ、服を取りに行こうかと思いまして」
中原さんに頂いた服。
…先日、『俺の買ってやった服着てるか?』ってLINEが来たんです。
『一回着た写真送ってみろ。組み合わせ合ってるか見てやる』って…。怖い。間違えたら絶対怒られる…!
「あら、兄様のを借りたのでは?制服もお洗濯はしているでしょうに」
「い、いえ、少し…」
「?そうですの。あ、兄様ですわ!早く行ってしまいましょう!」
谷崎さんを見つけた途端に顔を輝かせるナオミ。
僕は、駆け出したナオミを追い掛けた。
「谷崎さん!少し家に寄っても良いですか?」
「?うン、大丈夫だよ。直ぐすむ用事かな?」
「は、はい!服を取ってくるだけですから!」
谷崎さんのばかり着ている訳にもいきませんからね!と云う。
「ぼ、ボクのお下がりじゃ厭だッたかな…ごめんね…?」
「あ、あの、知り合いに買って頂いた服を実際に着て写真を送って欲しいって…云われたので、その…部屋着は持って来れないんですけど…」
途端に輝く谷崎さんの顔。
僕自身も谷崎さんの匂い落ち着くので好きです…って、何云ってるんだろう僕。
…思えば、ナオミも谷崎さんも漂う匂いは一緒…なんですよね。
そう考えると…何か……。
「あらあら、怜さん。顔が赤いですが如何されましたの?」
「へっ?!い、いえ、何でもないですよ?!」
「?早く行ってなるべく早く帰ろうか」
“マフィアに見付かったらいけないし”
にへらと笑って歩き出す谷崎さんとナオミを僕はハッとして追い掛けた。
服…マフィアの方に頂いたんですが…。
「あ…何処で着よう…」
「探偵社で着ては如何かな?怜君!」
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蛍(kei)(プロフ) - あんこさん» 深夜テンションの塊だなぁとは思ったけど突っ込まないでおく((( (2017年2月25日 12時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 蛍(kei)さん» いえー!ありがとー!!夢主君のドレスに突っ込まないでくれてありがとう深夜テンションでこれ殆ど書いたんだ← (2017年2月25日 9時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(kei)(プロフ) - どもどもー、零御だぜ!やばいナオミちゃん可愛い……(( (2017年2月25日 0時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
リズ - この作品面白いですね! (2016年11月13日 23時) (レス) id: 9929c522bf (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あんこ様、太宰さんとの絡みを書いて頂き、ありがとうございました!最高に面白かったです!!これからも頑張って下さい! (2016年10月28日 19時) (レス) id: 3767d3feec (このIDを非表示/違反報告)
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