参拾壱ノ咄 ページ31
昼休み。
僕は珍しくナオミと二人で空き教室で昼食をとっていた。
いえ、特に理由はありません。
少し、聞きたい事があったんです。
ご飯の後に、聞いてみる。
「ナオミ、何故僕の異能力が判ったんですか」
太宰さんより先に、森医師よりも先に、僕の異能力に気付き、僕に教えて呉れた。
実験をしてみても、間違いない、と云う事だった。
僕の異能力…『一念通天』は、他の異能力のサポートをする。
実際に行った実験で云えば、与謝野さんの異能力『君死給事勿』…治癒するものですね。
僕の異能力で、其の効力を上げる事が出来ました。
「あの時、本当に瀕死にならなくても傷を治す事が出来た。でも何故気付いたんです？」
「うふふっ、女の勘、というやつですわ」
…教えて貰えそうにありませんね。
「ただ、私は少し貴方が羨ましいです」
「…何故です？」
「兄様の手助けが出来る。人助けが出来る。私には出来ない事が出来る。其以上に羨ましくなる事はありません」
驚いた。
真逆ナオミがそんな事を思っていただなんて、思ってもみなかったから。
「ナオミ…」
「でも、私だからこそ出来る事だってある。私は其を精一杯遣ろうと思います」
綺麗だ。
僕は純粋にそう思った。
儚く微笑むナオミの、少し細められた瞳に、薄く孤を描いた唇に、僕は目を奪われた。
「？如何されました、怜さん？」
「あ、嗚呼いえ、何でも」
「あら、そうかしら？」
揶揄う様にクスクスと笑うナオミ。
僕は見透かされている様な気がして、顔を赤くする。
その時、誰も来る筈は無かったのに、扉が開かれた。
入って来たのは外つ国の人の様だ。
知らない人。学校関係者では無い。
僕はナオミを背にかばった。
「あっ！やっと見つけたよsupport boy！」
「…誰ですか」
「まぁまぁ！そんな事は如何でも良いんだ！じゃあ行こうか」
………はっ？
「真逆貴方、組合の…！」
後ろで慌てているナオミ。
其の言葉を聞いた男の人はyes!と実に明朗快活に答える。
「怜さんを連れて行くお心算？」
「ボスが其をお望みでね」
肩を竦める彼。
「…あの金髪成金背広ですわね」
金髪成金背広？
ナオミってこんな事云う人だったっけ…
「ボスが？ハハ、違いない！」
「否定しないんだ…」
「本当ですもの」「ホントだもん」
「仲良しですね」
あれ、此の人って敵じゃなかったっけ…
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蛍(kei)(プロフ) - あんこさん» 深夜テンションの塊だなぁとは思ったけど突っ込まないでおく((( (2017年2月25日 12時) (
レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 蛍(kei)さん» いえー！ありがとー！！夢主君のドレスに突っ込まないでくれてありがとう深夜テンションでこれ殆ど書いたんだ← (2017年2月25日 9時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(kei)(プロフ) - どもどもー、零御だぜ！やばいナオミちゃん可愛い……(( (2017年2月25日 0時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
リズ - この作品面白いですね！ (2016年11月13日 23時) (レス) id: 9929c522bf (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あんこ様、太宰さんとの絡みを書いて頂き、ありがとうございました！最高に面白かったです！！これからも頑張って下さい！ (2016年10月28日 19時) (レス) id: 3767d3feec (このIDを非表示/違反報告)
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