第３６話 ページ38
「ええ、どこかで見つけたのでしょうか」
「食堂でね」
「ジンさん、煙草はおすすめしませんよ」
「す、吸わねぇって」
「ならば･･･その･･･頂いてもいいですか？」
じとっとした目で見つめてまたひょいと躱した
もしかして、と思いシガーカッターもミシマに見せてみた
「ジンさん、吸ってませんよね？」
「吸ってねぇっつてんだろ」
「そうですか、では、その頂けますか？全部」
これは確信した
「もしかして、葉巻吸うの？」
聞いてみた。何かと欲しがるから怪しいとは思ってたんだけど
「と、と、とんでもない！教師たる者･･･喫煙などと･･･！」
ミシマはオーバーなほどに後ろに下がった
「成人してるなら別にいいと思うけど･･･」
素直に欲しいって言えばいいのに･･･
俺はミシマに葉巻、ライター、シガーカッターを渡した
ミシマはあからさまに嬉しそうな顔をしていた
「本当は嬉しいんだな？葉巻吸えるから」
「な、な、な、何を言ってるんですか！何もありません･･･！ええ･･･！」
「ほぉら、言えよ。葉巻が貰えて嬉しいってよぉ」
「うぐぐぐ･･･！教師は喫煙などしないのです･･･！」
俺とミシマの押し問答に耐えかねたのかサラが間に入った
「その葉巻･･･ただの備え付けの嗜好品でしょうか」
「と、言いますと？」
ミシマは葉巻をくるくると回転させて確認した
「何か･･･意味があるかもしれません。少し調べてみてくれませんか？」
「なるほど、そうですね。ここは真剣に調べてみましょう」
「シガーカッターで切ってみれば？どうせ切らないと吸えないんでしょ？」
「そうですね。試しに切ってみましょうか」
ミシマは慣れた手つきでカットした
「む？これは」
ミシマは葉巻の中から現れたのものを広げた
新聞のように特殊な生地の紙
広げると見たことがある絵柄
「千円札じゃん」
葉巻の中から紙幣が出てきた
「なるほど･･･！本物の葉巻ではなかったようですね！安心しました。喫煙は良くない行為ですからね」
よかった、よかったと呟きながらミシマはしょぼくれた
「使わなかったライターと紙幣はジンさんに渡しておきます。未成年のお二人にライターを渡すのは気が引けますしね」
俺はミシマからライターと千円札を受け取った
「よく考えたら、あなたの方が有用できそうですしね」
やっぱり、ライター使う気だったんだ
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
